146.3つの要素 「後編」 (ジャカルタ) 低所得層への無担保融資。そのチャンスを生かせるかどうかは本人次第。

アジア・パシフィック医療改革フォーラム メール会員の皆様

こんにちは。安希@東京から、インドネシアレポート「3つの要素」の続編です。
スマトラ島の被災地住民 VS ジャカルタの銀行マン。
銀行が融資できるかどうかは、3つの要素で決まる。という銀行マンの話を紹介します。

■3つの要素

「僕は、融資する前に必ずその会社を見に行く。その時にオーナーが作業着を着て、汗を拭きながら応接室へ入ってくるような企業には、たいてい融資している。とにかく必死になって返済をしようとする、そういう人にしか、銀行は貸せない。」

彼が融資を決める際の3つのポイントとやらを挙げると、

1.勤勉であること。
(怠け者には、いずれにせよ道はない。楽して儲かる道はない。)
2.頭が良いこと。 
(知恵を絞り出す努力ができるか。ビジネスのことを真剣に考えて、よい製品やサービスを生み出せる人でないといけない。)
3.質素であること。
(浪費壁は身を滅ぼす。と彼は考えている。)

彼は、人種や民族、学歴や地位を問わず、「お金を返してくれそうな人。将来性のある企業」に融資したい。それだけなのだそうだ。
特に、小さな企業や、低所得層の人で、見込みのある人にはどんどん融資したいし、インドネシアの経済成長や貧困問題の解決を心から望んでいる。とのことでした。

■再び被災住民

「銀行が融資してくれないこと」を嘆いている被災地住民たちは、はたして銀行マンの話す3つのクオリティーを満たしているのだろうか。
ガイドをやっている人たちを見ていると、どうしても楽して儲けたい・・・という印象を受けます。

庶民の月収が80ユーロ程度のインドネシアで、一回のガイド料は40ユーロ(高い!と思う。)
しかも私のガイドは、一度に6人の旅行者をガイドして、240ユーロの儲けがあった。

これを日本の感覚で言うと、庶民の月収が20万だとして、その3倍の60万の給料を一日山歩きをしただけで儲けてしまう計算になります。まさにオイシイ職業です。(ガイド料、高すぎます!)
そこでガイドの数が増えすぎて・・という悪循環。

ちなみに私のガイドはメタボで、途中で息切れしました。昔、ゴムのプランテーションで働いていた頃は、一日10時間肉体労働をしてスリムだったらしい。
私にお腹の贅肉を指摘されたガイドは、バイクで隣町へ行き、スニーカーとスポーツパンツ、ダイエット用のコルセットを買ってきて、ジョギングを始めた!

週に2日くらいしか山へ行かず、ダイエット用コルセットを着けたメタボなガイドを見たら、銀行マンの友人は「融資を断るだろうな・・・」という気がしましたね。

グラミン銀行が融資しているのも、ほとんどが農村の「女性」です。
私がもし銀行をやっていたとしても、「日本から沢山友人を連れてきて欲しい」と言っているだけのガイドの夫よりも、朝5時から飲食店を切り盛りしている妻に融資するでしょうね。
という感想を持ちました。

チャンスは必要だけど、そのチャンスを生かせるだけのクオリティーと準備があるのか?
これこそ、銀行マンが話していたことです。
ちなみに銀行マンのお父さんは中卒だったそうですが、小さなビジネスを起こし、必死に働いて4人の優秀な息子を育てました。
銀行マンは、現在病気を患っていて、体は不自由ですが、「新薬が開発されたときに飛躍できるように」と、不運を一切嘆くことなく、前向きな努力を怠りません。
(本当に、会話が前向きで思慮深く、お話させてもらって素晴らしいインスピレーションを得ることができました。)

今回のインドネシア旅行では、グラミン銀行のやっている「より多くの貧困層への融資(開かれたチャンス)」の重要性と、低所得層という有形担保のない層へ融資する際に必要な無形担保=その人のビジネスパーソンとしての資質と、将来性の見極めの大切さも学びました。

ちなみに、この銀行マンは、恋人を選ぶ際にも、この3つの要素を適用しているのだそうです。
人を見極めるって、大変ですのねぇ・・・。

以上、インドネシアレポートでした。

ではまた、ごきげんよう!

安希

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