144.富に向かって一致団結(シンガポール) 美しく豊かなコスモポリタン。この国を支えているのは、ある共通意識・・かなと。

アジア・パシフィック医療改革フォーラム メール会員の皆様

皆さま、こんばんは。
安希@インドネシアのジャワ島に居ますが、シンガポールからレポートをしていなかったので、時間をさかのぼって書いてみることにしました。

先週はスマトラ島のジャングルの中にいました。
そして、移動と暑さによる疲労、大気汚染、周りの人たちがタバコを吸いまくる環境(1箱100円の格安タバコ)により、例のごとく喉を痛めて発熱(体温計は無いけれど、微熱だったと思う。)
体がだる過ぎて、活動時間と行動範囲が著しく狭められた5日ほどを過ごしました。

が4日前、こんな弱弱しい旅人ちゃんをやっている訳にはいかぬ、と思い改め、ジャカルタ乗り継ぎでジョグジャカルタへ来ました。
ジャングルの真っ暗な早朝5時45分に、予約しておいたミニバンに乗り空港(3時間かかる)へ向かおうと思ったら・・・。
バンのドアの近くに鉄製の突起物が伸びだしていて(なんでこんなところに鉄の棒が生えているのじゃ~!もぉ~!)、突起物で顔面を強打(小走りで激突しました。)
鼻から出血。はぁ。

風邪の鼻水がやっと止まったと思ったら、次は鼻血だなんて・・・、おばちゃんがっくり。悲しすぎるのでございます。
腫れはだいぶ引いてきましたが、19日の講演会は、鼻の穴周辺に「かさぶた」が飾りつけてある可能性があります。
鼻くそではないので、笑わないでください。よろしく。

で、シンガポール。

シンガポールは、もう言わずと知れた大都会、高層ビルが立ち並び、中央分離帯には熱帯性の樹木が、美しく配置された~、のイメージの通りの国でした。
道路も地下鉄も飲食店も、と~っても清潔でよく整備されていて、ご飯は美味しくてたまらな~い、けれど高い。

そんなシンガポールでは、もっぱらチャイナタウンとリトルインディア周辺で時間をつぶしました。
美術館も少しは行きましたが、遊園地や動物園まではさすがに一人で行くと虚しくなるのでやめました。
チャイナタウンは春節(旧正月)が近づいていることもあって、賑わってました。リトルインディアもお祭りがあって、活気がありました。

本当に、インドと中国という二つの国が縮小サイズで入っている、という感じ。
しかも、二つの地区は徒歩で行ける距離。そしてその間の道路を近代的南国リゾート都市が結んでいる・・・という印象でした。
きれいな国だわ~。

ところで、リトルインディア近くの宿で、インドから出稼ぎに来ている従業員と話していると、彼がとても幸せそうに言うのです。
「シンガポールは居心地がいい。こんなきれいな街の中で、インド、中国、西洋、それぞれが個性を保ったまま共存できている。チャイナタウンはお勧めです。素晴らしいですよ。」
彼にとって、リトルインディアと同じくらい、チャイナタウンが自慢だったというのが興味深かったです。
だって、中国とインドといえば、両国の間に陸路の国境を共有できないくらいピリピリしている2大国ですからね。

従業員の奥さんも同じく従業員として出稼ぎに来ていますが、奥さんは妊娠中なのでしばらくしたら出産のために帰国すると言っていました。
そこで、インドへの帰郷が楽しみかどうか、と二人に聞くと、
「とても楽しみです。私たちはインドが大好きですから。」
「では、この帰国を機会に二人でインドで暮らしていくのですか?」
「いえ、出産を終えたら、子供をインドに残して、また二人ですぐ出稼ぎに来ます。」
「インドで暮らしてはダメなのですか?インドでは仕事が見つけにくいのですか?」
「もちろん、インドの暮らしもいいけれど、やはり金銭的なことを考えると、シンガポールで仕事をしたほうが何倍も儲かる。もしシンガポールが無理なら、以前働いていたオマーンへ行って建設関係の仕事を探します。」

彼らの瞳は、なんだか輝いていて、うらやましいな~と思いました。
確かに、子供を置いてまで海外へ出稼ぎに行くのは辛いことだと思いますが、それ以上に、海外で外貨を稼ぐこと=インド帰国後はお金持ち というシナリオが描けることへの楽観的ムードが、なんだかいいな~と。
こういうシナリオは、先進国ではもう描けません。
例えば、日本人がアメリカへ行って、ホテルの掃除婦として雇われて、数年後に帰国しても、暮らしは全くよくなりません。

途上国のように自国の通貨が弱いと、海外旅行は楽しめませんが、海外出稼ぎに夢を抱けるわけですね。それもいいかも…、とインド人の二人を見ていて思いました。
彼らは、インドで極貧というわけでもなく、インドでもそこそこ暮らしていけるけれど、富を築くためには、出稼ぎのほうがいい、と判断しているカップルです。
(もちろん、極貧生活から抜け出すために、命をかけて出稼ぎに行く人も沢山います。ただし、彼らも、もし海外で小さな仕事が見つかれば、貧困層からの大きな飛躍が期待できます。仕事さえ見つかれば・・・)

ところで、海外の人が多数出入りする、コスモポリタンの小島の国シンガポールは、興味深い国家サンプルだと思いました。
というのは、シンガポールにいる人たち、中国人もインド系もマレー系も欧米人も、みんな大方が一つの意志の元に国を形成しているからです。
「富」です。
豊かな暮らしをする。よりよい生活をする。もっとお金を稼ぐ。もっと美しい街を作る。もと住みやすい場所にする。
そんな夢を、ある程度共有できている点が、この小島の強みだと感じました。

中国もインドも欧米も、国家間の関係となると、みんな思惑もばらばら、民族のプライドもある、宗教観もややこしい、ということでたいていは牽制しあったり、批判しあったり、いがみあたりします。
けれど、シンガポールの中では、インド人のほうが中国人より素晴らしいとか、チャイナタウンとリトルインディアでテリトリー争いをするとか、そういうことにエネルギーを費やすよりも、せっかくシンガポールにいるんだし、みんなでお金稼ぎましょうという方向へ一致団結できている感じがしました。
シンガポールでは、夜道も灯りがしっかりついているし、法律がとても厳しいので、犯罪(軽犯罪も含めて)は、とても少ないようです。
(おばちゃんも、夜の街をあちこち一人で歩き回りましたが、安全でした。危険な感じがしない。)
スリや騙しにエネルギーを費やしたり、公共のエリアを汚したりマナー違反や暴力事件を起こして、高い罰金を払うより、せっかくシンガポールにいるんだし、真面目に働いてお金を稼げばいいじゃんか~。
といった感じの、一体感ですね。

もちろん、住んでみないと内部のことまでは分かりませんが、目的が共有できていて、再分配がある程度公平に出来れば、中にいる人の生活観や民族背景が違っていても、国としてまとまって機能できるのだと思いました。

ぶっちゃけた話、「良い暮らし」さえ出来れば、神も信念もプライドも民族も国籍も歴史も、案外どうでもいいことなのかも知れませんね。
「富(良い暮らし)」の前では、み~んなおとなしく、従順な、良い子ちゃんになれる!ということかしら。
人間って・・・、単純なのねぇ。

ということで、どんどん暮らしを改善し、単純に生きていきましょう。

ではまた、ごきげんよう。

安希

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1件のコメント

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    三重県立図書館で、講演を聞かせていたきましたぽぶです。お世話になっております。
    会社辞めちまって、先生が受賞されたのんひくしょん賞に応募しようと思って懸命に作品を書こうと取り組んでいますが、行き詰まってばかりの展開です。やっぱセンスないんだろうな、とか、やってもムダなんじゃないか、とか弱気になります。
    弱気になったとき、イヤなことがあって落ち込んでいるときって、どうしてますか。挑戦あるのみと言って、先生なら前に突き進んでいくばっかりなんでしょうな。ピンチのときに人生の何たるかが最も問われますな。
    申し訳ありません、聞き流してください。今後のさらなるご活躍を期待しております。

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