114.例えばこんな国際化①(リュブリャナ)
極寒のヨーロッパに到着。雪を被ったスロベニア、だけど,友人達の心遣いが温かくて…。

皆さん、こんばんは。安希@チェコのプラハに来ています。
モロッコ出国後、スロベニア、イタリア、フランス、オランダを回り、チェコに入りましたが、前日までのヨーロッパは冬の寒さ。
吹雪や積雪に凍えつつ、プラハの初日は雨に濡れそぼって電光掲示板を見上げると、日中の気温は、ひえ~4度~。芯まで冷えるヨーロッパです。
が、何といってもここはプラハ。プラハと言えば、「プラハの春(チェコスロバキア変革運動)」が良く知られていると思います。
そこで、「これじゃまるで、プラハの冬!ダメじゃない!」と心の底から叫んでみると、あら、突然晴れました~。今日は小春日和、ポカポカのプラハを散策してきましたよ。

こんなプラハに来て、ヨーロッパ初のホステル暮らしになった記念に、久々のレポートです。
ここまでのヨーロッパはずっと友人宅に寝泊りして、忙しく遊びまわり、移動は飛行機(ヨーロッパは飛行機がとても安い。バスや列車より安い。)だったため、一人パソコンに向かう時間がなかったのです。(安希の言い訳)
そこで、話題はもう毎日モリモリ沢山のヨーロッパここまで5カ国の中から、私が初めて訪れたヨーロッパの国、スロベニアを選んでレポートしてみようと思います。どうぞよろしく。

■貧乏旅人、ふらりスロベニアへ

ヨーロッパ(スペイン、ポルトガルを除く)を旅行する予定のなかった私を旅の最後にヨーロッパへ立ち寄らせたのは、友人達(主に英語版ブログの読者)からの誘いでした。
「北アフリカまで来てヨーロッパへ来ないのは間抜けだ!」と。はい、確かに。「間抜け」は自他共に認めるところですが、せっかく誘ってもらったのだし旅の最後にヨーロッパ8カ国を追加することになりました。
特に、長い旅の間、メールで励ましてくれていたスロベニアの友人が、「あなたが旅を終えて帰路につく前に、スペインかポルトガルへあなたを捕まえに行きます。会って話したいことが沢山あるから。」とメールしてきたので、だったらわざわざ来てもらわなくても、こっちからスロベニアへ行っちゃいます。
という話になって、モロッコからヨーロッパの小さな小さな国スロベニアへ向かうことが決まりました。

そんな予定になって、スロベニアに近いイタリアのヴェニス行きの航空券を押さえたところまではよかったのですが、その後、ぼやぼやしているうちに日が迫ってきました。
山に篭って、メールから遠ざかり、連絡もろくにせず、「着いてから適当に考えて、時間が余れば、隣のクロアチア辺りで暇を潰して…。」と考えているうちに渡航の日になりました。
「21日にヴェニスへ飛びます。それから5日間くらいスロベニアに滞在かな~。」と書いたメールを最後に、旅人はふら~っとヨーロッパに向かってしまいました。
こんないい加減なことでよいのでしょうか…。友人にちゃんと会えるのでしょうか…。

雪のため飛行機も遅れ、夜10時ごろイタリアへ着いた旅人を待っていたのは、スロベニアから車で迎えに来てくれていた友人と友人のお友達と、手作りのサンドウィッチとクッキーと果物と飲み物、そして夏国から来る私のために用意された防寒着(友人のお友達からのお下がり。スロベニア以降も寒風吹きすさぶヨーロッパで毎日着用)でした。
モロッコから私が腹ペコでやってくると予想した友人からの心遣いです。仕事の後、サンドウィッチを作り、2時間運転してイタリアまで来てくれた友人には、本当に頭が上がりません。
そして私には、彼女に告白しなければいけないことがありました。
「ドイツの友人の予定が狂った余波で、予定を変更して9日後の土曜日に、再びイタリアのヴェニスから今度はパリに行くことになって…、だからスロベニア周辺に8日滞在するんだけれど、大丈夫かしら。あなたが平日仕事をしている間に、一人でクロアチアかどこかに数日行って、また戻ってくると思う。」と、
すると友人は言いました。
「あら、じゃあちょうど良かったわ。アキがどのくらい滞在するのか分からなかったから、今週は仕事を全て休むことにしたの。9連休にしてあるから8日間ならばっちりね。」と。
「ウソ~。仕事全部休むの?」
「当たり前じゃない。もう許可も取った。」

そんな訳で、スロベニアに8連泊、最終日は朝から再び彼女の車でイタリアへ戻って、ヴェニスを観光してからパリに旅立ちました。
スロベニアのピカピカのお家の、ふかふかのベッドで眠り、熱いシャワーを浴びて、洗濯機でボロ服を全部洗ってもらい(一年半ぶりの洗濯機!)、そして、毎日豪華なスロベニア料理が大量に食卓に並び、たっ、食べきれない…。

アフリカで泣いても口に出来なかったような食事、自家製サラミにチーズに、無添加にこだわった肉に野菜に、そしてチョコレート、ピスタチオ、ヨーグルト、牛乳(久しぶり~!)、なにげない会話の中で私が「おいしいよね。」とつぶやいた食品は翌日には必ず、しかしさりげなく、食卓に出てくる尽くされぶりでした。
けれど、長く続いた「空腹に耐える生活」によって私の胃袋は食べ物や水分をあまり受け付けなくなってしまったらしく、食事が食べきれない…。ううぅ、くやしいけれど、食べられない。
そしてあまりに温かい心遣いを受けて、毎日胸が一杯で…、食べられない…。胸が一杯の時はあまり食べられない、ということを切に学んだ8日間です。

ところで国土面積が日本の四国ぐらいの小さなスロベニアで8日間も何をしていたかというと、ず~っとおしゃべりしてました。
彼女の運転する車でスロベニア中をくまなく走り、車中ず~っとおしゃべり。帰宅後は、自家製ワイン(お父さんの田舎が製造している)を飲みながら深夜1時までまたず~っとおしゃべり。毎日こんな調子でした。
何をそんなに話すことがあろうか?と自分達でも驚くぐらいしゃべりましたよ。恐るべし、女のお喋り!です。

途上国でも、沢山の人と会話を交わしましたが、ヨーロッパの友人と交わす会話はやはり別物だと言わざるを得ないですね。
お互いが持っている知識の量や社会や生活の背景がある程度同じでないと、会話は深くならないのです。
例えばアフリカの友人と、楽しくビールを飲んで交わす会話ももちろん面白くて楽しいけれど、やはりどこか表面的なレベルにとどまった会話だったのだという事実に、スロベニアで気づきました。
不思議なものです。友達と話しが出来て、本当に、久しぶりに、ホッとしました。とても充実した時間でしたよ。

それにしても、こんな小さなスロベニアの見所は満載!自然に恵まれた、怖ろしく清潔で愛らしい国です。アドリア海の青い海が鮮明に脳裏に焼きついています。

■小さな国の処世術

さて、人口わずか2百万人の国スロベニア。こんな小さな国なのに経済力があり、インフラも完璧で、医療や教育のサービスも行き届き、高いレベルにある。らしい。
友人は「所得税50%のボッタクリの国だもの。経済力があって当たり前!」と言っていましたが、スロベニアへ来て、小さな国に必要な処世術についていろいろと考える機会を得ました。

スロベニアのキーワードを挙げるなら、謙虚、オープン、国際協調。です。
友人曰く、「小さな国で、歴史的にも常に他国の支配下に置かれてきたような国なので、あまり自己主張すると潰れてしまいます。私達はとても良い国だと思っているけれど、自分達が一番だ~と威張るようなことは絶対しない。周辺諸国の反発を買わないように、そこそこに顔色を窺いながら謙虚に生きている国です。」
印象としては、強い結束力があると言うよりは、みんなが家族のようにこじんまりと静かに暮らしているような国です。

旧ユーゴの中では一番に独立し、一番にEU入りし、経済的にも優れた賢い国だけれど、威張らない温和な国。
そんな国柄はもちろん国民性によってもたらされたものです。旅先で他のスロベニア人にも数人出会いましたが、謙虚で温和で、目立たないけれど人付き合いの上手な人たちでした。
他国と協調しあわなければ生き残れない国の処世術は、少し低めに設定された物腰と、温厚な国民性、だと思います。

それから、スロベニア人は語学の天才ですね。
「スロベニア語を話せる人口が2百万人しかいないから、当たり前だけどいろんな言語が話せないと全く話にならない。」
と友人も言うように、スロベニア人はみんな普通に数ヶ国語を話し、外部の人間にも慣れているとの印象を受けました。
本屋さん巡りが趣味の私と友人は、スロベニアの本屋さんをあちこち回りましたが、外国語の本(スロベニア語以外の洋書)の多さには驚かされました。
また、友人のお兄さんの奥さん(義理のお姉さん)の職業はイタリア語の翻訳。隣国イタリアの書物、契約書、などは日常的にスロベニアへ入ってくるので、翻訳(イタリア語に限らず全てにおいて)は需要の高い仕事だと話されていましたよ。

謙虚に賢く生きるスロベニア。
初めて訪れたヨーロッパの小さな国に、おばちゃんはすっかり惚れこみました。ステキな国じゃのう。うむうむ。
スロベニアに比べたら人口1.2億の日本は大国だけれど、周りを見渡せばさらなる超大国がぞろぞろいます。
日本もやはり「謙虚に賢く」を忘れてはいけません。「自分達がナンバーワン!」と鼻高々の国は、やっぱり世界の嫌われ者。
どうせだったら、みんなに好かれる賢い国になりましょうよ。政治も経済も、それが一番安定の道です…、とスロベニアが小さな小さな声で、秘かにささやいておられますよ。

話は第2部へと続く。

ではまた。ごきげんよう。

安希

追伸:
日曜日のイースターの食卓に彼女のお兄さん一家がやって来て、皆でにぎやかな食卓を囲みました。食事の途中で旅の話しになり、友人が「アキはブログを書いていて…」と言って突然棚から出してきた分厚いファイル。
背表紙にAKIと書かれたファイルには、私が書き溜めてきたブログが全てプリントアウトされて、整理されて綴じられていました。自分の書いてきたページ数の多さと共に、「本当に読んでくれている人がいたんだなぁ」という事実に、新鮮に驚いてしまいました。
さりげなく、当たり前のように食卓へ出てきたファイル「AKI」。私は何も言わなかったけれど、心の奥底で深く感動しました。「人の励まし方」には、こんな方法もあるのだなと気づかされた出来事でした。

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1件のコメント

  1. この度、高級二輪車の整備をするエンジニアを、日本から派遣するプロジェクトがあります。
    エンジニアの人たちの滞在期間が長く、その国の生活のヘルプや、倉庫の人たちとの作業についての指示について
    ヘルプしてくれる人を探しています。

    スロベニアでの期間は下記の通りです。
    場所:Trzin
    期間:3/9〜14
    移動は、レンタカー利用です。お客様が運転する車両に同乗することになります。

    3/9 空港〜ホテルの移動のヘルプと、その後のスーパーやレストランなど生活インフラのアシスト
    3/11, 12,13 07:30-18:30 倉庫での作業のアシスタント
      (現地の人との作業についての通訳:日本語ーデンマーク語、英語)
    3/14 ホテル〜空港への移動のヘルプ

    急な案件ですが、ご都合はいかがでしょうか?
    移動に必要な航空運賃、宿泊ホテル代、雑費、食費など経費はすべて実費支給されます。

    ご連絡をお待ちしております。

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