106.エリート学校へ行こう!①(ダカール)
セネガルのフレンチスクールを訪問。貧乏バックパックおばちゃんと対面したエリートの子供達の反応は?!

皆さん、おはようございます。
安希@セネガルからのレポートは、ご存知パリーダカールラリーで有名な西アフリカの大都会、ダカールで過ごした9日間について。
宿泊費の高~いダカールに気づいたら9連泊もしてしまったのは、何を隠そう、友人宅に居候をしていたからでございます。ホホホ。
ブルキナファソで迎えた新年を大富豪(トランプ)で共に祝ったフランス人の友人達は、みんなダカール在住の先生達。
ということで、先生達の住むダカールの高級住宅街で、久々に快適な日々を過ごしました。ピザとかパスタとかプリンとかを食べながら!!

フランス人は気さくで遊び好きの人が多いのかなと思いますね。
英語圏からの旅行者達の中にいたにも関わらず、一人孤独を深めていった東や南のアフリカとは違い、フランス語圏の西アフリカで出会いの嵐を経験しているというのはよく考えると不思議な話です。
私の超片言フランス語にも辛抱強く対応してくれるフランス人の先生達。
先生達は「英語が下手くそでごめんなさ~い」なんてテレながら、毎日食事やお茶に誘ってくれて、一生懸命になって英語で話をしてくれました。
本当に、言葉の壁なんてどうでもよくて、肝心なのはハートだとつくづく感じる今日この頃です。

朝から晩まで人に会って熱く語り、夜はダカールのナイトクラブにバーに、パーティーに、と遊びまくっているうちに「ああ~、夜が明けてくる~」の生活でした。
疲れました~。遊ぶには体力が要ります。フランス人は元気すぎます。平日なのに毎晩朝まで踊り騒いで、数時間の睡眠でまた出勤していく先生達のエネルギーは異常です。おばちゃんは睡眠不足です。
しかし、あっという間に過ぎていったダカールライフを多忙にしたのは、遊びだけではありません。
実は、先生達の教えているフレンチスクールを訪問する、という機会を得て、昼間は学校で夜はパーティーという超多忙サイクルに巻き込まれておりました。

というわけで今回は、ダカールの学校訪問の話を少しだけ。

■先生の恋人ではない

さて、おばちゃんの宿泊先はというと、ブルキナで出会った小学校の先生と高校の物理&化学の先生が借りている広~いアパートの一室。
長距離のバス移動で疲れ果てたおばちゃんがアパートに着いてボヤボヤしていると、友人の教えているクラスの小学生達がワヤワヤとやって来ました。
どうやら、彼のクラスでは、映画作りをしているらしく、アパートの居間で撮影会をするらしい。魔女のホウキやお面を持った小学生はカメラを囲んで大騒ぎです。
そして、その後もアパートへやってくる子供達に何度か会っているうちに、子供達は疑問を感じ始めたらしいのです。
「アキは先生の恋人なの?」と。

いえ、違います。
そこで友人は子供達に説明しました。
「アキは先生がブルキナファソで出会ったお友達で、世界を20ヶ月かけて周ってきた旅人なんだよ。ダカールのあとはモーリタニアやモロッコへ行く予定なんだ。だから先生の恋人ではない!」と。
すると、子供達は、「おお~」と感激して(って何に対してかは分からないが)、強い関心を示したらしい(何に対してかは分からない)。

世界を旅すると言っても、8歳くらいの子供に分かるのかどうかは知らないけれど、先生が「アキは35カ国以上を旅して来て、最近マリからセネガルへやってきたんだよ。だから先生の恋人ではない!」と話すと、「わぁ~」と盛り上がる。
そこで、先生は私に言いました。
「子供達は、何かしらの興味を持っているらしいので、一度クラスへ来て、旅のことについて話してみたらどうかなぁ。教室には巨大な世界地図もあるし、どやってアフリカまで来たのかを子供達に話してあげたら喜ぶかもしれない。」と。
なるほど。それも面白いかもしれない。ということで、金曜日の午後のクラスで1~2時間ほどお話をすることが決まりました。

そんなことを計画している間にも、ご近所の先生達との出会いの嵐は続いていきます。
ブルキナで仲良くなったもう一人の友達、数学の先生(女性)に紹介されて新たに知り合ったのは、高校の経済学(女性)の先生でした。
元気100万馬力のような気合の入った先生と話し始めて15分も経たないうちに、先生はおばちゃんに言いました。
「私の教える高校生にはいつも、広い国際的視野を持つように、と話しをしています。フランス語以外にも、英語とアジア言語を習得をして、いろんな国に関心を持ちなさいと話しています。だけど実際にどれくらい理解しているのかが分からないので、一度私のクラスに来て、旅のことを話してくれないかしら?世界を見に行きなさい、と言葉で言うより、35カ国旅をしてきました、という実在モデルがクラスに来るほうが、ずっと分かりやすくてインパクトがあると思うから。どうかしら?」と。

彼女達が教えるフレンチスクール(小学校から高校まで、生徒数4600くらいだっかかな?)はいわゆるエリート学校。
子供達の国籍も、セネガルやフランスを初め様々で、英語教育も進んでいるため、高校生レベルなら、英語での講義、質問も問題ないらしい。
うんうん、いいんじゃないでしょうか?セネガルの高校生がどんなことを考えているのか、私だって聞いてみたいし。
すると、友人の数学の先生が心配をしてくれました。
「ダメよ、そんな無理をいっちゃぁ。アキは、金曜日は小学生のクラスがあって忙しいのよ。それに、ねぇ…、外交官や駐在員やダカールの大金持ちの子供ばっかりの学校だから、そういうのはアキのスタイル的にはちょっと…迷惑ではないのかしら。」と。
はいはい、確かに。ブルキナでの私の生活や、ウガンダの孤児院を回ってきたことをよく知っている彼女は、今回の私の旅のスタイル「低~中流階層密着型」を理解してくれていたため、私が上流階級の社会に巻き込まれて迷惑するのではないかと心配してくれたらしい。

そして私は言いました。
「お心遣いありがとう。けれど、全然問題ないよ。私の一番の目標は、色んな階層の人に幅広く出会うことだから、エリート学校へ行ってみるのもとてもいい経験になると思う。貧乏バックパッカーおばちゃんの話に、エリートの子供達がどんな反応を示すのか見てみたいね。」
「本当にいいのかしら?!子供達は絶対に大歓迎よ。だったら…、私のクラスもお願いしたいな…、金曜日が無理なら、月曜日の午前中のクラスとか…。」とノッてきまして。。。
私の答えは?「はい、もちろん喜んで!」

そんな調子で、学校へ行けば、職員室の他の先生まで興味を示してくれて、うちのクラスも是非!と声がかかり、一クラスで話し終えると、うわさを聞いた別のクラスの生徒が「あのジャパニーズは、いつ僕達のクラスに来るんだ?!」と騒ぎ出し、おばちゃんは大忙しになりました。
したがって、時間的に可能な範囲で、小学生、中学生、高校生、と計6クラスで話をしました。

■高校へ行こう

セネガルでエリート学校に通う高校生がどんな生徒達かと言うと、好奇心旺盛でノリが良い!
とてもインターナショナルな生徒達の国籍は8カ国ぐらいにまたがり、バイリンガルやマルチリンガルが当たり前。
どのクラスにも、英語ペラペラの生徒がいて、彼らは臆することや恥ずかしがることなく、自ら進んで同時通訳(英語からフランス語)をかってでて、一緒に教壇に立ってくれました。

最初は通訳を入れて小話を披露。徐々に話しが盛り上がってくると「英語で理解できるから通訳は邪魔だよ。通訳なしで話しをどんどん進めて欲しい!」とか言う失礼な生徒が出てきて(通訳してくれた子には悪かったなぁ)、結局途中からは、通訳なしの全て英語の講義になりました。
英語が第2外国語になる生徒達。それでも私の話をよく理解してくれたと思います。
ギャグを言えば爆笑してくれるし、質問(地理や文化に関して)をすれば、間違いを怖れずバシバシ答えてくれるし。と、こんなにも無邪気で反応の良い生徒を前にしたら、話す側としてはもう快感ですね。楽しかった~。

そこで高校生にウケたトピック、トップファイブ:

5、トーゴの森の中を歩いていると思ったら、いつの間にかベナンに来てしまっていたハプニング。
  トーゴの出国スタンプもないまま、気づいたらベナンに入ってしまっていて、トーゴの出国スタンプはついに押されることなくそのまま放置。でもまあ、いいんだよ。気にせず突き進んでいきましょ~。
  高校生は、この手の話を面白がるらしい…。
  
4、標高5000メートル超のチベットで、酸欠でふらふらになって頭上を見上げると、青空が頭のすぐ上に迫ってきていたこと。雲に頭をぶつけそうだったよ~。
  生徒達は、「へぇ~」と感動してくれました。

3、英語が全く通じないロシア語圏(~スタンの国々)で、おばちゃんが最初に覚えた重要単語、「スコルカストエ?(いくらですか?)」
  そう、「いくらですか?」さえ覚えれば、どんな国でも生きていけます。あとはメモ帳にペンで数字を書いてお値段チェックで問題なし!
  すると、生徒達まで元気に大合唱「スコルカストエ?」「スコルカストエ?」
  コレさえ言えれば、~スタンの国も怖くないゾ!

2、イランビザ取得のための、偽装結婚。そうそう、おばちゃんはウズベキスタンの広場の前で、かわいそうな青年旅人を捕まえて、プロポーズをしたのだ!
  訪問全クラスで大爆笑でした。
  イラン入国後、すぐに離婚した話で、もう一回爆笑!

1、ハラレ強盗襲撃事件
  身振り手振りも加えて、事件の様子を再現しました。おばちゃんが顔面にパンチを食らって…、「おお~!!!」と生徒からの歓声。
  もう一回タックルしたら、今度はサイドパンチで首がゴキッ~、「きゃ~!!!わ~!!!」生徒達が大騒ぎ、そしてなぜか、パチパチ~と拍手まで沸きあがりましたよぉ~!

もう一つ、たまたまインドの話になったあるクラスで、インドは人口過密な割りにトイレの数が少なく、また神聖なる牛が路上を埋め尽くしているので、何が起こるかというと、道がうんこだらけになってしまいます。
と話すと大喜び。おお~、高校生よ、その程度のネタで喜ぶのか~。

今度は、高校生からおばちゃんへの質問(沢山の質問がありました):

一番好きだった国は?

答えるのが難しい質問です。どの国も良い面、悪い面がありますからね。けれどあえて挙げるとしたら、パキスタンやガーナが好きでした。なぜならとてもよい人々に出会ったからです。
世界を旅して来て、沢山の美しい地形や遺跡を見てきたけれど、すぐに頭に思い浮かぶことは、人との出会いのことばかりです。
だから、国の印象は出会った人の印象が全てだという気がします。

旅は危険ではないのですか?

世界は危険ではないと思います。旅をするまでは、私自身も世界は危険かもしれないと思っていました。なぜなら一般的にメディアが伝える世界とは、ネガティブな部分にだけフォーカスされていて、「危険と宣伝された世界」についてしか想像できなかったからです。
そして、旅をしてみて気づいたことは、メディアや政府が「危ない、悪い」を連呼する国ほど、その内部は、ほぼ100%「安全で素晴らしい、親切で温かい」国でした。
従って私は、優しい人々に出会って、良い友達を沢山作りたいので、一般的に「危険」だと思われている国へ沢山行かなければならないことになりました。
おかしな話ですね。けれど、それが私の体験した現実です。

日本は休みが少ないと聞きましたが本当ですか?
うんうん、そうなんだよねぇ、日本はフランスやセネガルのような「~ヶ月もの有給休暇が毎年取れる国」ではないのです。
日本人は、めちゃくちゃ働いていますし、過労死や自殺も多いです。

日本の競争社会や自殺者が多い事実なども、よく知っている高校生達に驚きました。
さすがエリートだねぇ。
それにしても、日本の高校生だったら、セネガルと聞いて、例えば何を知っているのだろうか?

そして、一番盛り上がったのが、日本の「マンガ」でした。
セネガルの高校生、日本のマンガを読んでいます!どのクラスでも、マンガ産業に関する質問がでました。
そして、マンガで勉強したという日本語を披露してくれる生徒も沢山いてビックリ!
マンガやゲームが大好きで、日本語の読み書きまで勉強している生徒が、黒板にひらがなで書いてくれた言葉、

「あいしてる」

さすが高校生。必修単語は押さえています!

最後に、生徒が一番盛り上がったのは「ドラゴンボールZ」の話しでした。
はいはい、もちろんおばちゃんも知ってます。子供の頃、テレビで見てました。
そこで生徒達のリクエストにお答えして、「カメハメハ~!!!」とやってみると、これが大うけでございまして…、
おお~、高校生よ、こんなことで喜ぶのかぁ~。
じゃあ、もう一回、「カメハメハ~!!!」

「きゃ~~!!!わ~!!!」の歓声で、教室中が大騒ぎになってしまったところで、講義終了。
先生達もビックリのドラゴンボールZパワーでした。

16、17歳という難しい年頃にありながら、輝く瞳で教室へ迎えてくれた生徒達。
おばちゃんの貧乏バックパックの話を飽きずに聴いてくれて、「来てくれてありがとう。とても勉強になった!」と勇気付けてくれた子供達に、おばちゃんから送る言葉。

素晴らしい時間をありがとう。GOOD LUCK EVERYBODY! カ~メ~ハ~メ~ハ~~!!!

後半へ続く。

安希

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