102.アフリカの自発性④(ニアメ)
アフリカを貧乏にする国際協力?援助国側の思惑について。

皆さん、こんばんは。安希@ニジェールの首都二アメから。
ザンデールは最後の最後まで人に恵まれて、心癒される日々を送ることが出来ました。
街を歩いて良し、宿から砂の街を眺めて良し、炉端の食事も良し、情緒溢れる夜道歩きがこれまた良し!ニジェール、いい国だよぉ~。

ところでそんな良し良し尽くしのザンデールで、JOVCの協力隊員さんに出会いました。着いた初日にネット屋さんでチラッとお会いして、その時の印象が良かったのでもう一度お会いしたいな~と思っていたら、最後にまたお会いできてじっくりとお話する機会を頂きました。
それで何がすごかったかと言うと、彼女のお家で日本食を食べさせてもらいました~!ひえ~、豚汁だぁ~、ワカメご飯だ~、海苔だ~!翌日はカレーだ~、ワカメサラダだ~!わぁ~、きゃ~!そしてNHKだ~!なんでこんな砂漠でNHKが見れるんだ~??
さらに最終日、バス停で野宿の予定だった私に、翌早朝4時15分という迷惑極まりない時間まで寝床を提供してもらって…、感動しました(旅人、涙)。
夜の冷え込み激しいザンデールでの野宿は我ながら怖れていた行事の一つ。助かりました。それにしても夜もまだ全然明けやらぬ早朝5時出発のニジェールのバス、どうにかしてほしいですね。前夜から野宿してバス停でスタンバイしていないと、置いていかれます。まったく。

さて、隊員さんとのお喋りにも火がつき、国際協力について、JICAについて、旅人について、将来の目標について、そして何といっても「アフリカ」について大いに語らってまいりました。
そんな訳で今回も引きづづきアフリカについて、先進国がアフリカに協力するとはどういうことを意味するのかをテーマにお話を進めたいと思います。
旅人、隊員と立場の違いこそあれ、見ている世界は同じアフリカ。
先進国の内側から捉えるアフリカへの支援とアフリカの内側で考えることとの間にある大きなギャップについて、共感できる部分が多々ありました。

「アフリカの自発性④」。どうぞよろしく。

■宣伝と金欲

「アフリカを貧乏にしているのは先進国だ。」という話は、ジンバブエに集まっていた日本人旅行者との会話の中によく出てきたテーマでした。
これは、以前タンザニアレポートの中で触れたような、先進国によるアフリカの資源の搾取と争奪戦を発端にした「アフリカ貧乏神話」とはまた違う話になります。
どういうことかというと、先進国がアフリカにもたらしているものとは「彼らがいかに物質的に恵まれておらず、貧乏か」という概念かもしれない、という点ですね。

もともとアフリカは貧乏ではなく、アフリカなりの基準でいう豊かさの中で暮らしていた人々のところへ、先進国からの真新しい製品や、先進国の信じる近代化を持ち込もうとしたことで、アフリカに欧米の豊かさの基準を持ち込み、欧米諸国に劣る貧しいアフリカのイメージをすり込んで来たのではないか?と。
つまり、先進国の開発や製品が入ってくればくるほど、アフリカは物質主義に傾いて、自分達の物不足=貧乏さ を自覚していくことになります。
さらにこの先に何が来るかというと、貧乏さ=物質欲=金欲 ですね。
アフリカがここまで汚くカネカネまみれのモノモノ頂戴主義になったのは、先進国が「アフリカ支援」や「貧困者への援助」の名の下に不用意にばら撒いてきたカネとモノの存在があると言わざるを得ないでしょう。

特に、テレビが良くない、と話されている旅人の意見には納得でした。
その方は、ジンバブエの水なし電気なしのような田舎に篭って半年以上暮らしている(世界田舎暮らし歴4年の)、まるで宇宙人のような(人によっては彼女を妖怪さんと表現しています)旅人さんでしたが、彼女曰く、アフリカを含め、途上国にテレビが入ってきて先進国のモノだらけの生活が宣伝されることで、人々はモノに対する執着心ばかりを深めてますます精神的な貧乏性に陥っていくのだそうです。
うんうん確かに。テレビは先進国の歪んだ物質欲を世界にばら撒いてきましたからね。すごい宣伝効果があるのは確かです。

こんな風にして、アフリカの物質依存病が深刻化すると、誰が特をするかというと、ズバリ先進国。
なぜなら、アフリカには生産力が全然育っていないので、アフリカが彼らの物質欲を埋めていく方法は、援助を除けばほとんど唯一と言っていいくらい「先進国から買う」ことを意味するからです。

要するに、先進国はどんどんアフリカに援助して、開発を進め、アフリカの貧乏神話を植えつけて物欲を煽ります。その一方で、アフリカの開発力や自発的生産力は低迷を続けます。
そして将来的に、先進国はアフリカという輸出先、市場、製品の消費者を確保するのだと思います。
こうなると、アフリカの開発=先進国のための未来の市場開発 という思惑がはっきりと見えてくるので興味深いですね。

アフリカへの支援とは、アフリカという市場への未来投資。
つまりアフリカ市場を拡大して未来の顧客を増やしましょう、という計画のもとに競い合っているのが先進国に属する援助大好き諸国なのだと思います。
皮肉だねぇ…。
先進国はいったいどれだけ儲ければ気が済むのでしょうか?

立派な道路が出来あげれば、そこへ車やバイクを走らせることが出来ます。
電力を確保できれば、家電製を買い揃えることが可能になります。
巨大アンテナを沢山立てれば、携帯電話やインターネットを普及できます。
先進国並みの医療施設を建設すれば、高額医療機器を導入できます。そしてそれらは、高額のメンテナンスを必要とします。

先進国のアフリカ開発(開拓)はどこまで加速していくのでしょうか?アフリカは独自生産できない製品をこれからさらに、さらにさらに輸入しながら、貧乏感を深め、一方的な買い手として、より固定化された低階層国家に落ちぶれていく…のかもしれないですね。
まぁ、私には、国際開発や経済のことはよく分からないのだけれど…。とりあえず、アフリカに足を踏み入れた旅人や、また今回の隊員さんと話をしてみた中で、共通していると感じた意見を挙げてみました。

■未来への投資

先進国のためのアフリカ開発。また、以前エチオピアレポートでも書いたとおり、日本国民のために使うODA予算。(だってその予算は国民の税金がつかわれているのだもの、日本企業や若者の海外経験のために投資して当たり前だ。うんうん、そうなのか~?)
先進国のアフリカ支援とは、支援国の利益拡大を意図する?説は、もうみ~んな周知の事実のようで、隊員さんのお話によれば、日本は欧米諸国ほどは露骨な「国益に繋げる国際支援」をやっていないほうだ、とのことでした。
日本の支援は欧米ほどは「国の宣伝」や「未来投資」に傾いておらず、もう少し純粋で素朴なアフリカ開発をしているので、良し悪しは別としても日本の国際協力に対する国際評価は、質や予算金額の高さに見合うほどは高くないらしい。
うんうん、そうか。国際競争に負けて、人間性で勝つ。そんな日本のほうがず~っとかっこいいじゃないか。評価されないプロジェクトを草の根でやっていく謙虚な日本であって欲しいよ。もっともっと評価されずに、けれど淡々とさぁ、地道にやっていこうよ。(旅人と隊員は、ここで共感。)

ところで、先進国全体の傾向としての、途上国を舞台にした経済活性化(例えばODAで日本企業に仕事を回すとか)、雇用調整(隊員を大量に派遣するとか)、未来市場への投資(好き勝手に開拓を進めちゃうとか)、をアフリカを使ってやってしまっていいのだろうか?
よその国に乗り込んでいってそんな事をする権利が先進国にはあるのカイ?
でもアフリカ人自身がそのトリックに気づかずに「開発してくださ~い。モノくださ~い。」の根性でいるのだから仕方がないのかな?
など色々考えてしまいますが、何を心配してみたところで、世界は今グローバリゼーション、弱肉強食、弱い部分は淘汰され、歴史から速やかに消え去っていく時代。
だから仕方ないんだね~。

だってさぁ、国家予算もいっぱい余ってるし、国際支援にも予算割かないといけないし、それが数兆円になったくらい金持ち日本にとってはどうってことないし、要するにお金を使わなくちゃいけないわけで、だったら使おう途上国で。
予算削減という選択肢がないのなら、どんどん使うしかない。うん、当たり前です。
では、どんどん何に使うんだい?ということで、せっかく何兆円もお金があるのな、もっと効率的でかっこよくて、それでいて儲かっちゃうような投資の仕方はないかしら…と考えてしまいますね。

まぁ、私には政治や国家予算や開発のことはよくわからないのだけれど、ちょっと話が飛びますが、旅人をしてみて気がついたのは、「世界は今、ゴミだらけ!!」という現状です。
他の旅人の中に、「アフリカは世界のゴミ箱だ~!」と言っていた人がいるけれど、うんうんまさに!ゴミ箱!ゴミだらけ!アフリカに限らず途上国は世界のゴミ箱です。
なぜなら先進国からの物資(モノ)、特に中古品、廃品が山のように入ってくるからです。
以前ミャンマーからのレポートの中で、ミャンマーに中古車を卸す時は、日本の支援で排気管の部分だけでも修理して、排気ガスの少ない車にしてから回すようにしてあげて欲しい、と書いたことがります。
それはアフリカでも同じで、せっかく予算が余っていて国際協力をしたいのなら、無償で中古車やバイクを手直しして、ハイブリッドエコカーにしてから回してあげると、大気汚染の回避やエネルギー問題の解決に少し役立つと思います。

さらに、今世界を多い尽くしているビニール袋、これを何とかしなくてはいけません。ニジェールの美しいステップ地帯も、集落が近づいてくると、ビニール袋がそこらじゅうの小枝に絡みつき、あっ、集落が近いな、と分かるくらいです。
途上国はどの国も、プラスチック製品、とりわけビニール袋が、いたるところに山積されて、それはもう汚くて醜くて、みすぼらしいゴミの土手やらゴミの丘を形成し、激しい環境破壊を展開しています。
このプラスチック製品をどうするか…、ですが、環境保全や国土美化に対する人々の意識の改善…が途上国で簡単に実現するとはとても思えないので、ならばせめてもう少し地球に優しい製品を先進国が開発して普及させ、プラスチック製品を減らす必要がありそうです。

予算も一杯あって、国際貢献がしたくてムズムズしている日本。世界が尊敬するテクノロジーと開発発明王国日本。そんな日本だからこそ出来る地球に優しい製品作り、やってみましょうよ。
う~ん、どんなものがいいのかしら。まぁ、私は科学者じゃないしエコロジストでもないからよくわからないけれど…、バイオテクノロジーのさらなる開発と発展なんてどうですか?
アフリカ人が、ポイっと投げ捨てても、しばらくしたら分解されて自然に還ってしまうような袋やボトルが開発できたらいいですね。
自国のテクノロジーの進歩に投資しながら、後進国も助けてしまう作戦で、バイオとエコの分野に予算を使いまくってみるのはいかがでしょうか?

さらに今、先進国の資源争奪戦、資源搾取が、世界の不安定と更なる格差拡大を進めていると言われ、原油価格高騰に各国が泣きまくっている時代に、それに代わる資源で製品開発を成功させた国が、将来のぼろ儲け国家になる?かもしれません。
頑張りましょう。いえいえ、頑張ってください、科学の得意な皆様よ~!

そんな訳で、長々続いた「アフリカの自発性」もこれで終了です。話が右往左往してしまいました。すみません。

ではまた、ごきげんよう。

安希

追伸:
西アフリカに来てから出会っていないものと言えばお湯のでるシャワー。冬の砂漠の水シャワーは、何度浴びても慣れることなく…。簡素なシャワー室の鉄格子の間からは寒風が吹きつけて…泣!白い息を吐きながら浴びる朝の水シャワーには、不用意にも変な声が出てしまうものです。ヴゥ~、ヴゥ~。恥ずかしいけどやっぱり声が…、ヴゥ~、ヴゥ~。

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4件のコメント

  1. SECRET: 0
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    こんにちは、安希さん!
    覚えてますでしょうか?
    CAで1年くらい一緒にコミカレに行ってました。
    本を出版されたと聞いたのでGoogleしてみたら、このサイトに当たりました。
    世界各国飛び回っているんですね。
    びっくりしました。
    私の友達がカナダから国境なき技師団としてガーナに行ってたので色々話は聞きましたが、日本語・日本人の視点だとまた別な面が伝わってきます。
    これからのレポート期待してます!

  2. SECRET: 0
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    冬に水フロですか・・・。
    健康には気をつけてください。

  3. SECRET: 0
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    どんなに暑い日でも背中にま水を浴びると間抜けな声が出ちゃいますねw
    モーリタニアに行くと意外にホットシャワーです。(ヌアクショット)
    お楽しみに!

  4. SECRET: 0
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    明日、モーリタニアに入ります。
    久々のホットシャワーが楽しみ!!

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