99.アフリカの自発性①(カラ)
先進国の製品に憧れるアフリカ男性社会。彼らの技術と生産力について。

皆様

新年、明けましておめでとうございます。

2008年の元旦はブルキナファソで迎えました。
フランス人の旅行者グループに混ざってレストラン&バーに行き、夜までトランプの「大富豪」で盛り上がりました。
国が違えば、性格も違う、賭け方というかカードの出し方が全然日本とは違っていて興味深かったです。

とにかく、いいカードを最初からバシバシ出して、周りを威嚇する戦術ですね。ド貧民に落ちることを怖れず、大富豪一本を目指してカードを出してくる潔さは清々しかったです。あっぱれ!
守り派で気の小さい私は、ド貧民に落ちることも無い代わりに、地道に登っていってやっと富豪まで。大富豪に駆け上がるには「勇気が足りない」賭け方で、相変わらず地味な新年を迎えましたよ。まあ、いっか。

ところで、翌2日にはトーゴへ入り、北部のカラと言う街でのんびり周辺地域の散策をしています。
宿も結構快適で安く、周りには沢山の屋台があり、食べることと寝ることに困らない。体力を回復するにはうってつけの場所ですね。
こんな北部の街にもインターネットなるものが進出してきていて、ネットカフェへも行って参りました。
とにかく接続が悪く、数日間毎日通いつめて、一日に何度もトライして、やっと繋がったと思うとまた接続不可になり…、の超イライラ系ネットカフェです。

このイライラネットカフェで、やっと開くことが出来たYahoo Japan!のニュースの見出しに「自民党、ODA予算3倍増を提言へ」というのがあったように記憶しています。
ネットが遅すぎて内容は全く確認できていませんが、ODA予算が3倍になると、例えばアフリカの開発支援などは、どうなるのだろうか?という素朴な疑問から今回の話は始まりました。

■あこがれの製品に囲まれて

トーゴへ入って、ますます強く感じるのは、先進国発の製品への過剰な憧れと依存です。
どの国でもそうですが、特に男性は目新しい機器類に強く魅かれる傾向があるので、トーゴの男性達は、先進国のステレオ、バイク、携帯電話、などを競って手に入れては、少年のように騒いでいるような印象があります。

そういう彼らの生活はというと、昼間からぶらぶらしている人が多いです。
そして、肌の色の違うおばちゃんなどが道を歩こうものなら、必ず声をかけてきます。「俺はアフリカの女なんて相手にしないんだぜ。俺はヨーロッパな暮らしをしているからさ。」と。
そう言っている彼らは、夜になれば家族や親戚のいる家へ帰っていき、女性達が頭の桶に乗せて運んできた水を使い、女性が洗濯する服を着て、女性達が炉端商売で稼いだお金でまかなわれたご飯を食べて、あとはまたぶーらぶら。
つまり、働かずとも食うに困らない社会、まさにアフリカ的暮らしをしている典型的なアフリカ人です。

そんな彼らを観察していて疑問に思うのは、彼らにはどの程度の生産力や技術力があるのだろうか?ということですね。
例えば彼らの着ている、アメリカンヒップホップ系の洋服やサングラスにはじまり、携帯電話、バイク、そして中古車など、それらの一つでも、彼ら(トーゴをはじめとするアフリカ諸国)は生産することが出来るのだろうか?
また、いつの日か、生産可能な技術レベルに追いついてくるのだろうか?という疑問です。

道路でも、学校でも、ネットワーク機能でも、何でもいいけれど、先進国が開発を助けてきた「欧米的便利」な社会の中に、先進国が発明した「アフリカが憧れる」製品がどんどん入ってきている現状があります。
先進国が持ち込んだ、アフリカの開発=アフリカの欧米化 という概念を多かれ少なかれ信じ込み、奇妙な夢を膨らませているアフリカ人達。
開発援助と、先進国からの技術導入、製品の輸入によって、アフリカの未来はどんな変化を遂げていくのでしょうか?

■技術について

アフリカには先進国が生み出した製品が沢山あって、それらはアフリカ男性社会から脚光を浴びているけれど、それらの製品の中には、アフリカの技術が作り出したものが一つもな~い!と、随分前から思っていました。
そこで今回、「技術」について考えてみました。

技術について語るとき、私達はよく「盗む」とか「競う」という言葉を使います。
現在、技術大国と呼ばれる日本だって、欧米から多くの技術を盗み、レベルアップすると今度は欧米諸国と競いあいながら、独自の技術を発展させて世界に対抗してきたのだと思います。

お隣、韓国だって同じ。韓国人と話をするとよく、80年代、韓国は日本の「ぞうじるし」の炊飯器に憧れを抱いたものだ。という話が出てきます。
日本はどうやってこんなにスゴイ炊飯器を作ったのだろうか、と興味を持ち、自分達の国でも同じものを創りたいをいう願望を抱いたのだそうです。
そして韓国は日本から多くの技術を盗み、現在その技術力を日本と競っている国の一つに成長しました。

蛇足かもしれませんが、旅をしていて気づいたのは、SONY神話が崩れて、今、世界の人々が手ごろな高品質として話題に上げるのは、SAMSUNGか、むしろLGだという印象があります。
うんうん、私のソニーも、お友達(欧米人)のソニーも壊れちゃったもの…しかも二回も。

それから中国もまた同じ。以前一緒に旅をしていた韓国人のサムソン君(韓国のサムソン社勤務)の話によれば、中国は低価格で質の高い冷蔵庫を作っている!のだそうです。(中国は今、なんでも造ります。冷蔵庫だけじゃないです。)
中国製の冷蔵庫がかなりの低価格で市場に出てきたとき、韓国の機器、家電産業界にいるサムソン君たちは、当然ながら中国製品徹底研究をしたそうです。
どうするかというと、中国製品を買ってきて解体すると。そして中身を調べると、中国製は韓国製と全く同じ造りだったのだそうです。だけど、価格だけは安い。な~ぜ?
原因はまだ解明されていないけれど、一つはっきりしていることは、中国が韓国の冷蔵庫の製造技術を盗み、追いついて、価格面では追い抜くことに成功したということですね。そして韓国はその価格に勝つべく、更なる技術進歩と価格競争を展開していくことになります。

技術を盗みあい、競い合って発展を遂げてきた国々の例です。
かつての日本と欧米の自動車産業の発展も、こんな調子だったのではないでしょうか?

ではアフリカではどうか。
トーゴの男達は、中国か日本製のバイクを乗り回し、アメリカまたは韓国製?の携帯を持ち歩き、日本かヨーロッパ産の車に乗って、国の発展を急いでいるらしいです。
こんなトーゴに、技術を「盗み」「競い」「いつかは自力で生産する」という概念、または願望があるのだろうか?

ないでしょう。

そこがアフリカとアフリカ以外の途上国(私の訪れた場所で、東南アジア、インド周辺、中央アジア、中近東)との決定的な違いのような気がしてきました。
他の国々には、自分達の国の技術力(または産業)を伸ばしていく、という概念が少なからずあったと思うからです。
例えば、東南アジアの電算機器とか、その気になって核開発までしてしまったインド、パキスタン、とか、彼らは良かれ悪しかれ国の技術力UPのために、どこかからか技術を盗み自分達で必死になって研究をしてきた国々なのではないでしょうか。
そこへきてアフリカでは、技術に対する考え方が根本的に違っていて、技術とは「与えられるもの」「どこかから自然とやってくるもの」になってしまっています。
「俺は欧米なのさ!(はぁ?どこが?)」と自慢げに乗り回している彼らのバイクが、どうして動くのか、どうやって造られているのか、同じものを造るにはどうすればいいのか、という技術へ熱い疑問が彼らの中から湧いてこない限り、アフリカの技術進歩はいずれにせよありえない。と私は感じています。

アフリカへの援助について、考えることは沢山あります。
そして新年早々にして、話が長くなりそう…、今年も相変わらずです。はぃ。すみませんです。
続きはパート2にて。

2008年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
それではまた、ごきげんよう。

安希

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