39.限られた世界②「健康」(ニャンウー)
これぞ19世紀の衛生感覚?長く生きられないこの国の命の限りについて。

みなさんどうも、こんにちは。
限られた世界の第2部は「健康」です。

ミャンマーのように閉ざされた国では、国外の高度な医療技術や衛生管理の導入が遅れ、国民の命や健康にも限りをもたらすのではないだろうか…というお話です。
今回は、この国の寿命と衛生面について、現地の生活の中で気づいたことを少し書いてみようと思います。どうぞよろしく。

■ミャンマーの命

ミャンマーの寿命は約60歳。世界最長寿の日本から見ればかなりの早死に国なりますが、私がここまでに周ってきた東南アジア諸国と比較するとそれほで低い数字ではありません。
最低がラオスの55歳。次がカンボジアの58歳ですから、下から3番目です。
経済が発達してきているタイ、マレーシア、ベトナムは70歳を超えています。さすがです。
これら寿命データについてもう少し深く考えてみると、

ラオス:
国民の半数近くが少数山岳民族または部族のため、国家のまとまりが弱く、公共医療、医療教育がとても遅れている。
言語や風習が多様化しているため、政府の管理が行き届かず、国の経済成長もスローペース。
国が貧しくて医療サービスや最低限の生活保障が提供できない。

カンボジア:
近年まで内政が大混乱の状態にあり、大量虐殺や内戦など、健康以外の要因で若い人命が多く奪われた国。
現在も貧富の差が大きく、政治腐敗が残っているために、上流階級以外には医療サービスがほぼ全く提供されない。

ミャンマー:
軍事態勢が続いてるため、国際基準から取り残されている国。
ラオスやカンボジアで遭遇したような貧困や生活困窮はほとんど目にしていないし、小さな町にも病院やクリニックはありました。
子供達も学校へ通い、大学もあり、物乞いもほとんど見かけませんが、どうして長生きできないのでしょうか?
それはやはり、国営の病院の質や、ミャンマー基準の医療教育、衛生管理に問題があるのではないか…、と。

私が10日間お世話になった女性のご両親は他界されています。
父親は42歳で、母親は52歳でなくなられたそうです。
また、女性は最初の夫も亡くされています。(今は再婚されてます。)
事故でも、戦争でも、極端な貧困や栄養失調が原因でもなく、ただ病気にかかり、医療サービスを受けたけれども命は助からなかったというケースです。
特に最初の夫を亡くされたときは、闘病中の二年間、医師が往診を続けたが助からなかったと暗い顔をされていました。

また、ミャンマーでは義務教育が終了後(おそらく14~15歳くらいまでだと思います。)すぐに働きにでる子供達が多く、宿やレストランには笑顔でキビキビと働く子供達がたくさんいるのですが、私が滞在した宿にも4人の若い子が働いていました。
彼らとも随分仲良くなり、そのうちの一人の女の子(14くらいかな~)と話していると、彼女の父親は彼女が幼い頃にすでに他界しており、母親は2ヶ月前に命が尽きたと話していました。
病気が治らなかったそうです。

ここで疑問になるのが、もしもそれらの病気を先進国で治療したとしたら、またはミャンマー国外基準の医療サービスが提供されていたとしたら、彼らはどれくらいの確立で一命を取りとめ、またどれくらい「簡単に」回復できたのだろうか?という点です。
そして、普通に生活していると病気にかかり、治療を受けているうちに若くして命を落としてしまうという環境に、少なからず「限られた世界」の影響を感じました。

ラオス、カンボジアが若くして命を落とす国ならば、ミャンマーは総体的にあまり長くは生きられない国ということになるのかもしれませんね。
一緒にサッカーをした少年達と私が、それぞれの国の平均寿命まで生きた場合、彼らは確実に、しかも私より何年も早くこの世から姿を消すことになります。
それが世界の現状です。

■衛生環境

飲食店(特に屋台)で使われる食器は、きれいそうに見えても、実際にはあまり衛生的ではありません。
というのも、屋台裏で食器を洗っている様子を目撃してしまったところ、二個のタライに水を溜めて、一つ目のタライの汚いタオルでまずは大体の汚れを落とし、二つ目のタライの水で軽くすすいで終わり。
つまり、流水洗浄ではなく、溜め置き水による使いまわし洗浄ですね。
お皿はそのまま拭かずに、自然乾燥か、濡れたまま次のお客さんの料理をのせてテーブルに並びます。
表面的には汚れは付いていないけれど、ばい菌までは落とせていないと思います。

それから飲料水ですが、ローカルの人は水瓶の水を飲んでいます。
どこで汲んできた水かははっきりとは分かりませんが、据え置きのコップでジャバッとすくって飲み、コップは使い回しです。
そしてちょと驚いたのは、子供達が川の水をそのまま飲んでいたことですね。
地元の人たち(子供も含め)が毎日水浴している濁った川の水を、サッカー中に喉が渇いた子供達が手ですくって飲んでいたのです。
う~ん、大丈夫なのだろうか。

また、使いまわしは水瓶のコップだけではなく、スープを飲むスプーンも同じ。
食卓に置かれた大きな鉢から、スープや食べ物を添えつけのスプーンですくって口へ入れ、スプーンは元の鉢へ戻す。
そして次の人が同じスプーンを使う。
家庭だけならともかく、レストランも実はこんな感じ。

■お腹はやっぱり

ラオスでお腹を壊した後、メール会員の先生から「腸内の菌のバランスが崩れている可能性があるので、ヨーグルトやチーズで効率よく善玉菌を体内へ入れてあげてください」との遠隔アドバイスをいただきました。
(その節は、いろいろとありがとうございました!)
そこでベトナム入り以来、先ず街に着いたら一番にヨーグルトを探しに行き、腸もかなり回復してきていたのです。
ちょうどヤンゴン入りした頃には、ヤンゴンにとても良いホームメードヨーグルト屋があったことも手伝って、バラ色の「完璧お通じライフ」を送っておりました・・・が。

ニャンウーにて、良質のヨーグルトも手に入らなくなり下痢が再発。
確かに、10日間も民家と屋台で食事をすればそれは当りますわぁ。自業自得です。
とにかく飲食店はどこもハエ、ハエ、ハエ。
それから、お世話になった家庭で食事をしていると、肉や魚の身をほぐしてあげるといって、女性が私のお皿に素手を突っ込んでくるのですね。
「自分でほぐすからやめてくれ~!」と言っておるのに…。
人のご飯を手でかき回すのはやめようよ~。

そして今マンダレーで、白米と塩と梅干だけの生活をしています。
おそらくバクテリアが腸内に居座っている模様。
良質のヨーグルトは発見しましたが効果が出ないので、「白米だけ」攻撃でバクテリアを飢え死にさせてしまう作戦です。

マンダレーに来て、3人ほど日本人旅行者に出会いましたが、全員下痢ですね。
ある男性は下痢になったけれどもう回復したそうです。めでたしめでたし。
もう一人の年配の男性は、「いや~、腹の調子がおかしくってさぁ、こんなじゃヤンゴンに戻れそうにないから、今ホテルの予約を変更してきたよ。」と苦しそう。
若い女の子は、数日前からお腹がゆるいと話していましたが、再び会った際に、「どう?」と聞いたら、「あっ、もう完全に水。」(水状態)とのこと。

パサパサの白米だけの生活では元気もでません。昨日はちょっと回復したかに思えたので調子に乗ってたまねぎを食べてみたら、やっぱり今朝はアウトでした。
はぁ、まあ仕方ないか。

下痢大国インド入りを前にして、すっかり梅干の数が減ってしまい、ちょっと悲しい今日この頃。
ミャンマーという限られた世界の「健康」と「衛生基準」を、最後はやはりこれ、わたくしの下痢で締めくくってみました。

それではまた、ごきげんよう。

安希

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1件のコメント

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    タイからの絵はがき、先日頂きました。ありがとう。このブログも毎回見て、安希ちゃん元気にやってるって確認してるよ。現地レポート、とても新鮮で、毎回本当に楽しんで読んでるよ。色々な事に感心して、色々考えて、良くやってるなって。またコメントさせてもらうね。健康管理には本当気をつけて。

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