31.ラオスへ凱旋(ランプラバン~ヴァンヴィエン)
メコン河を下る途中、サングラスをかけた怪しげな一家に遭遇。だあれ?

おはようございます。
安希@ラオスからのレポートです。

タイのチェンマイからバスで国境まで行き、そこから小船で国境(メコン河)を超えました。
その後は、屋形船のようなものに乗り込んで二日がかりでメコンを東南へ移動してランプラバンへ行き、そこからはバスでヴァンヴィエンまで来ました。
ラオスは国土の85%が山岳地帯に属するそうですが、激しい山道のバス移動で、軽い乗り物酔いを初めて経験です。

まず、ラオスの第一印象はというと「田舎」です。
良くも悪くも、タイに比べるとまだまだ未発展、未開の地ですね。
のんびりしていて、笑顔が素敵で、自然が沢山残っていて、子供達が素っ裸で川遊びをしている。そんな感じです。
観光者の数は増加傾向にあるけれど、現地人のモラルが破壊されるほどまでには至っていない段階と言えそうです。

さて、ラオス国境を越えて以来、妙に目に付くのが「西洋の言語(英語)を流暢に話すアジア人種」の存在です。
まず屋形船に一緒に乗り合わせたラオス人一家は、英語が完璧でした。
次に一泊した河沿いの村で、大勢のフランス人と飲んでいると、アジア系(日系かな~?)の男性でフランス語をペラペラ話す人が途中から加わってきました。
そして、次の日も引き続き屋形船に乗り込んだ私は、英語を話すアジア人(韓国系オーストラリア人)の男性と知り合い、ランプラバンに到着後も英語を流暢に話す二組の夫婦(ラオス系アメリカ人)に出会いました。

つまり彼らはアジア系アメリカ人、フランス人、オーストラリア人など、現在は西洋文化の中で生活しているけれど、一時的に母国(または母国周辺)を訪れている人たちですね。
彼らには、現地ラオス人やその他の旅行者にはない一定の特徴がありました。

1、とてもフレンドリーに誰にでも話しかける。
2、世話好き。
3、サングラスを掛けている。
6、食べすぎ。
4、ハイテク機器を沢山持っている。
5、お買い物が大好き。

というここで、今回は特にラオス人家族3組にフォーカスを当てて、「ラオス系アメリカ人」観察記録をレポートしたいと思います。

まず、屋形船に乗り合わせたラオス一家の場合:
お父さんは典型的なアメリカンパパです。
ジーンズとシャツとサングラスのパパは、家族のお世話に追われて大忙し。
社交的で、周りの乗客、特に西洋人と積極的にコミュニケーションをとり、白い歯をキラリと光らせてハッハッハーと笑います。
お母さんは、何もせず窓からの景色を眺めています。すると旦那が食べ物をせっせと運んできて、食べ終わったらゴミを片付けていきます。

12歳くらいの息子は小太りです。
ドデーンと椅子に寝転んでアメリカから持ってきた(現地には売っていない種類の)ポテトチップスやビーフジャーキーを食べて退屈そうです。
着ている服や被っている帽子や履いている靴は、有名スポーツブランドのミックス、つまりナイキやアディダスなんかのスポーツ系ですね。

15~18歳くらいの二人の娘はアメリカの中高生ファッションです。
お化粧はビンビンで、マスカラもシャドウもバッチリ。キャミソールに短パン、茶髪ハイライト、手首足首にもアクセサリーをジャラジャラ引っ付けて、スラング満載の早口英語を話します。
二人はビーチサンダルで、寒くなると、かわいいパーカーをパパに出してもらって被ります。
二人はガムが大好きで、ガムを噛みながらお化粧をするのが趣味です。(船に揺られながら、頑張っておられましたよ~!)

要するにこの一家の場合、英語を話そうが話すまいが、明らかに現地のラオス人とは身なり振る舞いが違うわけです。
そして、さらに特徴的なのが、この一家の消費する食べ物の量です。
とにかくずーっと食べている!
サンドウィッチ、チャーハン、果物にお菓子におつまみ。
一体どれだけ食べ物を持ってきたの?と聞いてみたくなるくらい次から次へと食べ物が…。
そして、サンドウィッチも果物も、ちょっと齧って、おしゃべりをして、残りはメコン河へポイっと投げてしまいます。
まあ、魚達は大喜びでしょうけれど…。
国境付近の物価が異常に高かったために二日間はバナナとオレンジで我慢の私は、思わず手を伸ばして彼らの残飯を拾ってしまうところでした…危ない危ない。(・・;)

そして、もう一つの大きな特徴がハイテク機器類ですね。
お父さんは、HDV小型カメラでメコンの撮影に熱中。
子供達は、メモリーオーディオで音楽を聴いたり、デジカメで写真を撮ったり、小型DVDを出してきてハリウッド映画を楽しんだり、と船の中は(現地のラオス人が絶対に持っていない)最新版ハイテク機器のオンパレードでした。

船を下りてからも、ランプラバンの街中でこの一家とは遭遇しましたが、どうやらお父さんにとっては20年ぶりのラオス帰国ということで、これから首都ヴィエンチャンの両親や親戚に会いに行くのだと目を輝かせていました。
ラオス基準でいう「とても高い生活レベル」に達した人が母国を訪れる。
まさに「凱旋帰国」ですね。
この日のお父さんは、周りにいた物売りの子供達から、大量に小物を買い取り、それらをビニール袋一杯につめていました。
お父さんにとっては「小銭での買い物」。
物売りの子供達にとってお父さんは「アメリカンドリーム」であり、ちょっとした「足長おじさん」なのかもしれません。

残り二組のラオス系アメリカ人も服装は良く似た感じです。必ずサングラスを掛けています。
そして二組とも、お父さんの右手にはSONYのHDVカメラの最新版が!おお~!
私のSONYHDVカメラはテープですが、彼らの持っているのはDVDが使えるタイプのもう1モデル上のものですね~。
DVD版をマレーシアの電気屋さんで見つけて気になっていたのですが、そのカメラを持っている人をついに発見しました!しかも二人も!しかもラオスで!ついでに二人ともラオス系アメリカ人!

そして彼らは流暢な英語で私達(欧米人数人と韓国系オーストラリア人の集団でぶらぶらしてました)に話しかけてきました。
「どこから来たんだい?」と。
我々が出身国を説明すると、彼は張り切って(聞いてもいないのに)、私達はアメリカから来た!と嬉しそうに言いました。
しかし、彼らの英語は移民一世と分かる程度に文法と発音がおかしかったので、もともとはラオス語かタイ語を話す人かな~?と思い、
「何語を話しますか?」と聞いてみると、
「英語!」(いや、それは今話しているから分かってるってば。)
「英語以外に何語を話しますか?」
「え~っと、私達はアメリカンイングリッシュね。」(お父さん、妙に英語にこだわりますなぁ…)

どうやら彼らはアメリカから来たことや英語を話すことをとても誇りに思い、そのために他の旅行者(先進国から来た英語を話す旅行者)に対してとても親近感を持って話しかけてくるのかなと思いました。

以前、カリフォルニアのド田舎(人口たったの2000人)の町にいた際、ラオス系移民の女の子が二人もいて、ただでさえ白人以外はほとんどいないような町だったのに、どうしてこんな所にラオス人が住んでいるのだ?!とビックリしたことがありました。
そして今回、すでに3組の「凱旋組み」を目の当たりにして、ラオスからアメリカへ(先進国へ)の移住はかなりポピュラーで、欧米(先進国の)文化に馴染んだ人々が凱旋帰国することで、人々の移住への夢や憧れがさらに膨らんでいるのかな~などと考えておりました。

とは言えラオスは、フランス植民地時代を含め、日本軍の侵略や、アメリカの無差別攻撃(ソビエト社会主義と共産主義VSアメリカの戦い)という惨事に、隣国ベトナムと同様に巻き込まれた被侵略国です。
現在でもラオスは、アメリカと仲良し関係にあるとは言いがたいようですが、それでもアメリカンドリームなのでしょうか…?よく分かりませんが。

やはり庶民レベルでは、なんと言っても経済面と生活面の向上。
それが第一優先事項である以上、先進国への移住やアジア人が思い描く欧米の豊かな暮らしは、彼らのドリームとなるのかもしれないですね。
これは私の想像なので、本当のところはこれから探ってみたいです。

素っ裸で河に飛び込んで大はしゃぎするラオスの子供達と、船の中でDVDやお化粧に熱中する凱旋帰国の元ラオス人の子供達。
シンプルな生活という現実と、欧米社会というドリームワールド。
生活のスタンダードも、楽しさの基準も、価値観も、所変わればいろいろなものが違ってきます。

これから年末にかけて、さらに未開のラオス南部へ行くつもりですが、今度は先進国とは対極にある世界の生活をもう少し観察して、幸せの基準について考えてみたいと思います。
もちろん、メコンデルタ(デルタ?というか小島の密集地域)に生息する河イルカの観察も兼ねて。

それにしても、河を1つ隔ててラオスへ入ったとたんに人々の笑顔の質や好奇心の強さが突然変化し、しかも語学力が急激にUPするというのはとても面白い現象でした。
(日本語も英語もフランス語も、タイに比べたらラオスの方がずっと言葉が通じます。これも海外移住への憧れでしょうか?移民予備軍?)
ラオスはなかなか面白いです。ネットアクセスには限りがありますが、出来る限り田舎からレポートできるよう工夫してみます。

それでは皆様、I WISH YOU A VERY MERRY CHRISTMAS!

安希

追伸:
かつてフランスの植民地だったラオスには、フランス人の旅行者も多く、フランス風の建築物や文化が街の中にも残されています。
そこでランプラバンに到着して以来、私が朝昼晩必ず食べているものがあるのですが、何だか分かりますか?
バケットにチーズやトマトをはさんで食べる。つまりフランスパンのサンドウィッチを丸々一本丸齧りでございます。
これが安くてと~っても美味しいのです。うんうん最高!

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1件のコメント

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    「難民」というキーワードがないですね。

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