『LGBT・紹介レポート』Week 7
〜関連映画・書籍・戯曲 ⑦〜

week7は、以下の6作品。『セクシュアルマイノリティと家族や社会との繋がり』をテーマに選びました。セクシュアルマイノリティの家族、そして社会は、当事者たちのカミングアウトをどう受け止めたのか。また、セクシュアリティの壁や、家族形態の違いを乗り越えて、社会や家族はどうあるべきかを問う作品です。

Book

カミングアウト・レターズ』砂川秀樹著

 

同性愛者の子ども、生徒が、それぞれの立場から親や教師とやり取りした往復書簡を収めたもの。カミングアウトすること、されることへの戸惑いや決心、お互いの心情を慮る言葉に沢山触れることができる。個人的には、最終章にある「同性愛者の子どもを持つ親たちの座談会」を興味深く読んだ。アメリカでも、70年代終わりから80年初頭に結成された「PFLAG(ゲイ・レズビアンの親と友達の会)」が、セクシュアル・マイノリティの社会的な理解、差別撤廃、権利獲得を後押しした。大きな一歩だと思う。

 

play

The Sum of Us (人生は上々だ!)』デヴィッド・スティーヴンス著

オフ・ブロードウェイで公演され、のちに映画化された、ゲイの息子と父親の物語。映画版では、若かりし日のラッセル・クロウが、ゲイの息子役を演じている。息子を見つめる温かい眼差しもさることながら、お父さん自身のチャーミングさが素敵。父親として、もちろん心配もするのだけれど、それを表に出さない強さや前向きさがあって、ちょっと泣けたり、温かく笑えたりする作品です。

 

Film

人生はビギナーズ 』マイク・ミルズ監督

機能不全家庭で育った38歳の主人公が、75歳の父親から「自分はゲイだ」と告白されることで変化していく様子を描く。同性愛というテーマが、単なる「性愛」という小さな枠組みの中で語られるべきものではないことが伝わってくる作品。そもそも、作品の主題は同性愛ではないですし・・。家族、親子、恋愛、それぞれの関係をこれほどリアルに捉えている映画も珍しい。秀逸です。でも、理解できない人には、やっぱり理解できないのかな・・?

 

バードケージ 』マイク・ニコルズ監督

ゲイバーを経営する中年のゲイカップルが、息子の婚約を巡って大騒動に巻き込まれるドタバタコメディ。カップルを演じるのは、ロビン・ウィリアムスとネイサン・レイン、とどちらも実力派俳優。ロビン・ウィリアムスと言えば『ミセス・ダウト』で演じたおばちゃん役の大ヒットがありましたが、この映画では、ネイサン・レインに完全に食われている。(笑)ネイサン、面白すぎです。笑いを通じて、観る人を寛容な気持ちにさせてくれる映画です。

 

アウトレージ(Outrage) 』カービー・ディック監督

米共和党の隠れゲイの政治家たちが、あえて公の場でゲイ叩きをする政治ドキュメンタリー。クローゼット・ゲイ(隠れゲイ)の人にとって、自分の本性を知られるのは脅威。特に、保守系キリスト教徒(反ゲイ)を支持基盤とする共和党の政治家にとっては、その事実が暴かれるのは政治生命にかかわる大問題でした(つい最近までは)。だからこそ彼らは、公の場でホモ・フォビア(ゲイ嫌悪)をまき散らし、自分がゲイでないこと(本当はゲイなのに)を証明しようとするのですが・・・。最後に隠しきれずカムアウトする議員の奥さん、美人なんですよね。職業柄、「理想的なアメリカンファミリー」を演じ続けなければならなかった人たち。痛々しい真実を突いた映画です。

 

チョコレートドーナツ』トラヴィス・ファイン監督 (公開中!)

1970年に起きた実話を元に作られた作品。ゲイのカップルが、育児放棄されたダウン症児を引き取り、家族として生きようとする話です。涙なしでは観られない映画なので、映画館へはミニタオルを持参されることをオススメします。

Be the first to like.


コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。