『LGBT・紹介レポート』Week 2
〜関連映画・書籍・戯曲 ②〜

week2は、以下の5作品。『アメリカの同性愛と差別の歴史』をテーマに、同性婚合法化までの一連の流れと、その過程でキーとなった出来事に焦点をあてた作品を選びました。

 

Book

同性婚 (世界人権問題叢書)』ジョージ・チョーンシー著

アメリカの同性婚を巡る近現代史を細かく解説している本。本書を読めば、本ブログの年表にある一つ一つの出来事の背景をもっと詳しく知る事ができます。とりわけ、『同性愛』という枠組みの中でのみ解釈されがちな『同性婚』というテーマを、『結婚』と『公民権運動』という、別の視点から解説している点が興味深く、また、それゆえに説得力のある内容になっている。ただし、本書は2006年発行のため、近年急速に変化したアメリカの世論やその政治背景についての説明は、残念ながら含まれていない。

 

Play

ララミー・プロジェクト』モイセス・カウフマン著 (今後の予習!)

1998年、アメリカのゲイを巡る歴史の中で、転換点となった一つの事件がおきた。ワイオミング大学の学生マシュー・シェパードが、ゲイであることを理由にリンチされ殺害された。本作は、モイセス・カウフマン率いるニューヨークのテクトニック・シアター(劇団)のメンバーたちが、事件の起きたララミーという町に乗り込み、徹底取材を重ねた上で作り上げた戯曲。被害者と加害者の家族、警察、町民などの証言から、アメリカのゲイに対する距離感が浮かび上がらせている。

 

Film

愛についてのキンゼイ・レポート 』ビル・コンドン監督 (復習!)

人間の性行動を調査し、1948年に『キンゼイ報告』を発表したキンゼイ博士の半生を描いた作品。サンプルとなった1万人以上のアメリカ人の男女のうち、約半数が何らかの同性愛的な経験をしており、およそ10人に1人はゲイである、とした報告の背景に迫る。

 

セルロイド・クローゼット

ハリウッド映画の歴史の中で、LGBT(性的マイノリティ)がどのように描かれてきたかを、俳優など映画関係者の証言をもとに検証していく映画。検閲のあり方、キャラクターやシーンの描かれ方の変化、映画に隠されたメッセージなどを読み解き、時代の流れと移り変わりを解説していく。本ブログで紹介予定の映画も数多く出てくるので、ざっと流れを掴んでおきたい方はぜひ。

 

ミルク 』ガス・ヴァン・サント監督 (次週予習!)

1977年にサンフランシスコ市の市会議員にオープンリー・ゲイとして当選し、その翌年に射殺されたハーヴェイ・ミルクの生涯を描いた映画。本作は2008年に映画化され、主演のショーン・ペンがアカデミー賞主演男優賞を受賞するなど話題を呼んだ。安定した演技力とストーリー構成が約束された、ハリウッドのお得意分野的な映画なので、LGBTに興味がない人でも十分楽しめるはず。次週のレポート『LGBT60〜70年代の歴史』の予習としてもオススメの1作。

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