世界旅2006:近代都市クアラルンプール。颯爽と働く女性の姿が印象的です(ネパール)

皆さん、こんばんは。
安希@常夏のマレーシアからです。

真っ白な砂浜に寝転んでカクテルを飲んでいます、と書きたいところですが、実際のところは安宿を点々とする生活に戻り、心身ともに引き締めを図っているところです。
六人相部屋、水シャワー、二段パイプベッド。虫と屋台と雑踏の生活です。詐欺まがいの事件もすでに起きました!
もちろん、これはこれで楽しいです。

さて今回は、カトマンドゥからクアラルンプールへ飛んで来る過程で感じたことを書きたいと思います。
ネパールの田舎(ネパール農村ライフ②)の中で、22歳の妹さんが出てきたわけですが、あの妹さんの旦那さんは、もう二年間もマレーシアへ出稼ぎに行ったまま一度も帰っていないとのことでした。
つまり、妹さんの1歳半になる娘の顔はまだ見たことがなく、父親は娘の顔を知らずにマレーシアで働いているわけです。

ネパールには、人口増加と不安定雇用の問題があり、農村部をはじめ、多くの男性が海外へ出稼ぎに出て、外貨を稼いでいます。
そこで、彼らの出稼ぎ先として、日本、アメリカに加え、マレーシアという名前もよく出てきました。
マレーシアに出稼ぎ?

つまり、ネパールから見るとマレーシアは産業アリ、職アリ、両替すれば率の良い外貨を稼ぐことができる発展した国ということになります。
そこでマレーシアに到着して、その第一印象はというと、「はい、クアラルンプールに関していえば、東京やシリコンバレーと何が違うの
か分からないくらい発達している印象です!すごいです。あえて違いを言うなら、規模が小さくてまだまだ歴史が浅い都市。けれど近代化レベルは高いです。」

ここからは、ネパールとマレーシアを、体験を元に比較して行きたいと思います。

まずはネパール。
全く飛ぶ意思がないことで有名なロイヤルネパール航空ですが、フライト状況が調べられないこと多々、キャンセル多々、時間通りに飛ばないこと普通です。
空港は、モンゴルよりはマシだけど、ただの二階建てビルに飛行機が集まってくるだけの場所、という感じです。
飲食店もスナックがちょろっと並んでいる程度。一度ゲートを抜けると、もう何もない広場に鉄パイプの椅子がワーッと並んでいるだけで、セルフサービスの水のタンクとテレビが二台だけ置いてありました。

がしかし!めずらしいことに、私のフライトは時間通りで、しかもオマケがあったのです。
というのも、夜11時30分のフライトに備えて8時半に空港へ行き、カウンターへ並ぶとそこは男だけの世界。
出稼ぎに行くのであろうネパール人が大きなスポーツバッグを抱えて並んでいます。この時点で女性は私以外ゼロです。

すると、制服を着た男性が私に近づいてきて、「あなたはこんな所に並んでいてはいけない」と言い、長い男達の列を飛ばしてすぐにカウンターまで連れてきてくれたのです。
そして、カウンターにいた係りの人はすぐに他の対応をやめ、三人の職員が丁重に私の対応を始めました。
おお~何だこれは。(ワクワクドキドキ)
そして、背広の男性が一言「あなたはファーストクラスに乗るべきです。」

バックパックにウィンドブレーカー、頭にはハイキング帽の私は、追加料金をぼられるのではと緊張し、思わず「NOファーストクラス!」と言ってしまいました。
けれどゲート通過も含め、あまりに特別扱いをしてもらったので、搭乗待ち時間になってから「もしかして、タダでアップグレードだったのかしら?」と自分の言動を後悔。
そして、椅子に座りきれないほどの男の群集(ドバイ行きとクアラルンプール行きの出稼ぎの群集でした)を見回すと、おお~私以外に3人の女性がいるじゃあ
りませんの!あ~よかった~。
それから待つこと数時間、搭乗を待ちきれず押し合いへし合いで並び始めた男達。
すると、女性の職員が出てきて、例の三人の女性に向かって、「レデイースはこちらです!」と女性陣を連れて行ってしまったのです。

さあ、どうしようか。。。小汚い格好とはいえ私も女性。
それに私は(見たところ2人だけしかいない)外人のうちの一人。出稼ぎさんに紛れていても良いのだろうか?

しばらく迷っていたのですが、群集が少し引いてきたのを見計らって列に並び、搭乗口までくると、ここは悪知恵を働かせ、日本の赤いパスポート(ネパール人は緑)にさりげなくチケットを挟んで手渡してみました。(私も、悪よのぅ。)
するとやっぱり!背広の男性があたふたと私を列から連れ出し、ジャパニーズレディー、あなたはファーストクラスに座ってください、と、座席の番号を書き換えましたぞ!(やった~!作戦成功!)

ネパールは国際線でも歩いて飛行機まで行き、階段をのぼって搭乗するので、夜の滑走路を列になって歩いていると、アーミー制服の人が乗客の全身チェックを開始しました。
そして、私の順番が来たので、「どうぞ」と両手を挙げると、アーミーさんは、これは困ったとばかりに向こうの方が両手を挙げて退いていってしまったのです。
そして、列になっていた出稼ぎの男性陣から笑い声が。はっはっは~!「レディーにそれは無い!」と。

そんなわけで、ただのパッカーにも関わらず、人生初のファーストクラスでマレーシアへ。
なめられないようにと思った私は、先進国人らしい唯一の所有物である3G携帯を機内で握り締め(アホです)、大意張りでマレーシアへ飛んで行ったのでした。
(めでたしめでたし)
もちろん、残りの女性3人と外人(欧米人の男性)もファーストクラスでしたよ。
ロイヤルネパール航空よ!なかなかやるじゃない!

こんな差別が許されて良いのか。。。とは思いつつも、やっぱり特別扱いも悪くないです。。。ファーストクラスに乗ってみたかったのです。。どうかお許しを。

というわけで、早朝のクアラルンプールに降り立った私ですが、そこで目にしたのは、超近代的な空港と行き届いたサービスです。

そして、街の交通手段や風景やお店なんかも、完全な近代都市ですね。
10年前にクアラルンプールを訪れた際には、まだツインタワー(451.9m)も工事中。大気汚染のなかを無数のバイクが走り、老朽化の目だったビル(住宅マンション)がバスの窓から見えていました。
が、今はどうかというと、街は完璧に整備されて、高層ビルが立ち並び、キレイな車(中には高級車も)が走っていて、バイクは影をひそめております。
うん、これならばまさに、一攫千金の出稼ぎ先。ネパール人の目には、クアラルンプールは驚きの近代都市と映るでしょう。

そして、何よりも目に付くのが、街で颯爽と働く小奇麗な女性達です。
かつて10年前に地元の高校を訪れたとき、英語力抜群、中国系(華僑)の女性生徒会長を初め、イスラム教(マレーシア系)のスカーフを被った、これまた語学力抜群で社交的な女生徒達、
そして、ホームステイをした小さな村の10歳前後の女の子二人も英語ペラペラで、ずいぶん焦りを感じたことがありましたが、
ちょうどあのころの子供達が成長して、この近代化し発展した社会でバリバリ働いているのだな~と思うと感慨深かったです。
みなさんお洒落なハンドバッグを下げて、イスラム教の人たちはお洒落なスカーフと民族衣装を着て、ツインタワーや大手銀行などで颯爽と働いているのですね。

ネパールでは、仕事もなく暇を持て余してストリートをうろついている沢山の男性がいました。
そして、出稼ぎの男性で溢れていた空港からやってくると、教育を積み、近代都市で忙しく仕事をする沢山の女性達の姿が何よりも印象的です。
ただし、ここで誤解を招かないように補足すると、ネパールが発展途上にあるからと言って、女性の社会進出がないということではないのです。
実際、ネパールのオフィス(近代化はされていない)で働く人の多くが女性でした。
では何がこれほどにまで異なる印象を与えているのか?

それは、男性ばかりだった空港や両国の発展の度合い、または教育水準と深く関係している気がします。

つまり、発展途上の国(教育水準が低い)から海外へ行くのは、出稼ぎ(労働力)=男です。
(ネパールからの出稼ぎには水商売が含まれないため、この場合の労働力は主に肉体労働力です。)
そして、発達した国(教育水準が高い)から海外へ行くのは、海外赴任(能力)=性別を問わないです。
また、発達した国=仕事以外の目的で海外へ行ける経済的余裕=性別を問わないです。

要するに、国が発展して教育水準が高まり、「能力」が雇用の判断基準になってくる社会では、男女の雇用が均等化され、女性が海外へ赴任する可能性や男女で旅行に出かける確立も上がってくるのが当然です。

マレーシアは10年前に比べると、かなり先進国に追いついてきたのだと実感しています。
そして、マレーシアの空港には当然ながら女性も沢山いて、出稼ぎに出る人の比重は減りつつあり、海外赴任者の数が増えてきているのだと思います。

昨日ランチを一緒にした看護婦さん(ジョホールバルの人)は、周りの医師の中には、もう少し良い条件を求めて海外(アメリカなど)へ行く人も多いと言っていましたが、それらのドクターを「出稼ぎ」とは呼ばないでしょう。
また、中国旅行中に部屋が一緒だったマレーシア人の学生2人は、現在はドイツ留学中で、英語、ドイツ語、マレー語、中国語が完璧で知的でした。
彼らが近未来に国外で仕事をしたとして、おそらくそれを「出稼ぎ」と呼ぶ人はいないでしょう。
(バックパック旅行は先進国の人間の特権ですが、マレーシアの学生はそれが可能な経済レベルなのですね。東南アジア系で出会ったパッカーは、今のところシンガポール人とマレーシア人です。)

いつの日かネパールが発展し、出稼ぎの必要が無くなり、空港にも当たり前のように女性の姿が見られるようになった頃には、私なんぞが「えらそうに」ファーストクラスに乗せてもらうことはなくなるでしょうね。(・・;)

というわけで今回は、両国の印象の違いについて考えてみました。

明日からは、マレーシア田舎めぐりに挑戦です。うまくいくといいのですが。。。自信はないですね。

それではみなさん、お元気で。

安希

Be the first to like.


コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。