世界旅2006:憧れのチベット、ラサで感じる軽い頭痛(チベット)

皆さん、こんにちは。

安希@ラサからです。
前回(成都から)のメールへの返信として、スタッフの皆様からいくつか励ましのお言葉をいただきました。
ありがとうございました。(^^)

さて、ラサに来て今日で四日目。3700mの世界は酸素が少なく日差しが強く、乾燥していて、残念ながらここにも大気汚染の初期症状が出ています。
高山病は心配していたほど強くはありませんが、やはり疲れやすく、頭痛との闘いです。
体は少しずつ高地に順応してきているとはいえ、半日出かけたら、半日は休むという感じですね。
今日はデプンという山肌にある寺院へ出かけ、僧侶たちのお経を聞いてからお昼過ぎに下山しましたが、もう3時間も歩き回るとかなり息が切れて、頭が痛くなります。

昼過ぎからベッドでごろごろする自分は本当に嫌ですが、無理をするわけにもいかず、一日に一つ行事をこなすというペースです。
あさってからは、北部の湖や小さな村を4日間かけてランドクルーザーで回ります。
そのあと一週間かけてヒマラヤ(エベレストベースキャンプ)を越えていきたいと思います。
でも、北部の湖もヒマラヤもさらに標高が高いので(5000メートル超)、こんどこそ吐くかもしれないですね。

ラサに来てから、寺院や宮殿を巡り、チベット仏教の大きさというか、かつての繁栄のすごさを目の当たりにするとともに、やはり、主を失った宮殿(ダライラマ亡命中につき)の寂しさと、民族や宗教の混乱が街のあちこちで目に付きます。
チベットと中国の政治や歴史に言及するのは実はとても危険なそうですが、あえていうと、
「ああ、チベットは中国に侵略された国なのだな」とう印象が否めません。

空港からラサ市内までの建物のほぼすべてに中国の赤い国旗が掲げられ、街の看板という看板すべてに、中国語の表記がされ(法律でそう決められているのかしら?)、
子供たちの制服や帽子にもチベット語ではなく中国語の表記しかなく、そして何よりも、
チベット仏教の聖地ともいえるポタラ宮殿の前にも中国国旗が掲げられて、国旗をいれずにポタラ宮殿だけを写真に収めるのがとても難しいのです。

ポタラ宮殿の中の中国人団体客を案内していた中国警察の制服を着た男が、館内に響き渡る大きな声で中国語の解説を入れながら、館内の床に唾を吐いた事実には閉口しました。
一つの民族が侵略され、支配下に治められ変化していく過程とはこういうことなのかもしれませね。

それから経済やモラルの混乱もラサ市内ではかなり進んでいる気がします。
「give money」を繰り返す僧侶に追いかけられたり、物乞いの子供たちが服にしがみ付いいてきたり足にしがみ付いてきたり、お腹に抱きついてぶら下がり、決して手を離そうとしなかったり。
とにかく、モンゴルでも体験しなかったようなとてもアグレッシブな物乞いが多いです。

今年からチベットへの鉄道が開通されて(外人禁制の鉄道!)、中国人旅行者がますます増え、もちろん海外からの旅行者も増え続け、北京オリンピックを境に、さらにラサは混乱し、混沌とした中でも確実に中国化だけが進んでいくように思われます。

乗り合わせた地元のバスの中で、いっせいにこちらを振り向いてやさしい笑顔(チベット族の独特の笑顔)
をいつまでも向けてくれた地元のチベット族の姿は(民族衣装に数珠を持ってお経をいつも唱えている)、次の5から10年のうちに大幅に失われてしまうことでしょう。
信仰厚き人々の笑顔が、あまりに暖かく素敵なために、それを侵害している根源について、ちょっと悲観的に書いてみたくなりました。

それにしても、叫びながら服をつかんでくる子供たちに対して、私たちはどのように対応していけばいいのでしょうか?
物乞いのメッカと言われるインド旅行を先に控え、貧困とモラルと経済格差と子供たちの将来と、先進国からの旅行者としての対応について、いよいよ深く考えさせられ、答えがまるで見えない今日このごろです。

旅行とは時にとても苦しく、そして意義深いものだと思います。

さて、今日はまだ軽い頭痛か続いているのでこのあたりで失礼します。まだまだ書くことはたくさ~んありますけどね(^^)
もうすぐ田舎の方の遊牧民俗を訪ねていく予定ですので、今度はもっと明るいトラベリングトピックでいけると思います。

それではみなさまごきげんよう。
日本も少しは涼しくなりましたか?ラサは涼しいですが日差しがあまりに強くて、肌がじりじりと焦げる感じが分かります。
サングラスをしていても目を開けていられないこともありますよ。
ついでに、悲しくないのに道をあるいただけで涙が…。恐るべし高地の日差し!

安希

スタッフからのメール:

安希さん

お久しぶりです。
いつもレポートありがとうございます。なかなかレスできていなくて、すみません。
チベットですか~。牧歌的な印象がありましたが、政治的には聞いている以上に困難な状況になっているようですね。

>ポタラ宮殿の中の中国人団体客を案内していた中国警察の制服を着た男が、館内に響き渡る大きな声で中国語の解説を入れながら、
館内の床につばを吐いた事実には閉口しました。一つの民族が侵略され、支配下に治められ変化していく過程とはこういうことなのかもしれませね。

>貧困とモラルと経済格差と子供たちの将来と、先進国からの旅行者としての対応について、いよいよ深く考えさせられ、答えがまるで見えない今日このごろです。
旅行とは時にとても苦しく、そして意義深いものだと思います。

6月と8月の宇宙船地球号の山本先生の講演でも同じような心境になりました。
医療は政治と教育の影響を大きくうける、先進国の資源獲得競争のしわ寄せが発展途上国の子供達にいっているなどなど。
理想はいろいろあるでしょうが、山本先生も言われていたようにとりあえずできるところから。。資源を有効利用ということで、
ペットボトルを再利用できるよう心がけています。。

なにはともあれ、高山病には注意して楽しんでくださいね。

スタッフ

Be the first to like.


コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。