238. アキー(Ackee)を食べる。 (ジャマイカ)

皆さま、こんばんは。
今日はジャマイカで出会った新しい食べ物『アキー』のお話です。

あれはジャマイカへ向かう飛行機の中でした。隣の席のジャマイカ出身のおばさんに、おすすめの食べ物を訊いてみたところ、『アキー・ソルトフィッシュ』は絶対に食べるべきだと言われました。どんな食べ物かは知りませんが、「アキー」と「フィッシュ」の語感を足してまず思い浮かべたのは、アヒツナ(キハダマグロ)。うんうん、これはきっと『塩味のお魚料理』に違いない。しかも、聞けば『ジャマイカの国民食』とのこと。お魚料理が国民食だなんて、さすが海に囲まれた島国だけあるわね!と、おばちゃんの期待はぐぐ〜んと高まったのでした。

そしてジャマイカ上陸後、「これがアキーよ」と紹介されたのが、以下の写真。
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おおっ〜、まん丸いピンクのキハダマグロが、真っ青な空を泳いで・・・ないよね。色や形は桃のように見えますが、これがアキーです。しかし、この美味しそうな赤い外皮の部分は食べないらしい。とうか、この状態はまだ未熟ということで、間違えて口にすると猛毒にやられて全身が痺れ、場合によっては死ぬこともある・・と。ではどうするかというと、実が熟して弾け、割れ目から有毒ガスが放出されるのを待つのだそうです。

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さて、実が弾けて中の種と果肉がむき出しになったところで、ようやく『アキー』のクッキングが始まります。

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黒い種を取り除き、黄色い部分だけをソルトフィッシュ(タラの塩漬け)と一緒に茹でます。果肉がさらに黄色く変色し、柔らかくなったら湯からあげ、好きな野菜や香草(タイムなど)と一緒に油で炒める。それだけです。

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ジャマイカの人は、これを朝食に食べるらしい。そう言われると、なんだかこれ、スクランブルエッグに見えてきませんか?(笑)マグロ料理を食べるはずが、スクランブルエッグかぃ・・・と期待値はぐぐ〜んと低下。しかし食べてみると・・・

正直、何なのか分からないけど、すごく美味しい。スクランブルエッグより、遥かに美味しい。味はソルトフィッシュの味しかしないので、フルーツっぽい風味はまったくないです。ただ、食感が、え〜っと、ちょっと待ってください、例えようがないです。こんな食感は初めてです。野菜のような、果物のような、でも、「これ白身の魚だよ」って言われて食べたら、疑うことなく「魚」だと思って食べたと思うんですね。それか目隠しをして、「これ、絹ごし豆腐だよ」って言われても、この柔らかさだったら普通に騙されるかもしれない。でも、やっぱり魚じゃないし、豆腐じゃない。野菜でも果物でもない食感なんですよ。いや〜、面白いものを食べた。そもそも果物と魚を油で炒めて、これだけ美味しく食べられるというのは、なかなかスゴイことですよ。

昔、はじめてアボカドを食べたときにも、「これは果物?それとも野菜?」と思ったものですが、アキーはもっと不思議な食べ物です。しかも、猛毒なので調理方法を間違うと痺れが出るなんて、まるでフグです。そう考えてみるとやはり、美味いものを食べるとは、命を賭する取り組みなのですね。

ジャマイカで出会った新しい食材『アキー』。名前が名前だけに、地元の人たちからは、このネタでかなりイジってもらいました。「あそこの木に、君がいっぱいなってるよ!」「さあ、君を食べよう」「君、なかなか美味いじゃないか!」といった具合に・・・。(笑)これは君の食べ物なんだから、と何度か食べさせてもらいましたが、何度食べても美味しかったので大満足です。火の入れ方や、合わせる野菜の種類、生か缶詰かによって、食感や風味も少しずつ変わってくるので、いろんなバージョンの『アキー』を試すのも楽しみの一つでした。素敵な食との出会いに感謝。

もしジャマイカへ行かれることがありましたら、是非、アキーをお試しあれ。

ではまた、ごきげんよう。

アキー

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