237. 人生に必要ないこと (バハマ)

皆さま、こんばんは。

今日は、キューバからの帰り道に立ち寄ったバハマという国について。たった2泊だけだったとは言え、ま〜退屈でしたわ。はっはっはー。
それでも、ご飯が「どうしちゃったの?」ってくらい不味かったキューバを抜けて、ついにバハマのファストフード店でサンドイッチを食べた瞬間に抱いたあの感動は、生涯忘れないと思います。普通にパンがあって、チーズがあって、レタスがあって、マヨネーズがあることが、どれほど幸せな事かが分かりました。30センチのサンドイッチ、一気食いでしたから。

さて、バハマです。
バハマって、観光で食べてる国なんですよ。とにかく、それだけなんです。海はむちゃくちゃキレイだし、リゾート開発は進んでいて快適だし、アメリカからすぐだし、アメリカドルで支払い可能だし、英語の国だし、タックスフリーだし、カジノもあるみたいだし、豪華客船がバンバンやってくるし。アメリカのリゾート!っていう雰囲気です。だからたぶん、リゾートライフを楽しみたい人、スキューバダイビングやマリンスポーツ、ショッピングなんかに興味がある人にとってはパラダイスだと思いますね。おばちゃんは、そういうの全然興味がないから、本当に暇で暇で・・・。

帰国も近かったですから、一応ショッピングには行くつもりだったのですが、ショッピングエリアは意外にも充実していなくて、特に買いたいものも見つからず。さらに、物価がとても高いことに驚きました。結局、ほとんどのものをアメリカから輸入していますから、スーパーに並ぶ食品も、とにかく高い・・・。アボカド一個300円。ポテトチップ一袋500円。ペットボトルの水も日本やアメリカの2〜3割増しの感じでした。現地の人たちは、何を食べて暮らしてるんでしょうねぇ。魚市場や直売所で安く仕入れた食べ物で暮らしてるのかなぁ? タックスフリーだから、物価が少々高くてもやっていけるってことなのかなぁ?

それから観光立国の割には、言うほど治安は良くなかったです。住宅街の柵の作り方や有刺鉄線の巻き方を見れば、どの程度の治安かはだいたい分かります。宿があったエリアは住宅街でしたが、少し裏通りに入ると、空気が怪しくなっていくのが分かりました。警戒しながら歩いていると、ビール瓶を持ったオジさんたちがたむろしていて、さすがに忠告を受けました。「ここから先は一人で歩くな」と。「襲われる」と言われました。うん、やっぱりな。雰囲気、ヤバかったですから。でも、実際に行く前の印象では「バハマは安全な小国」のイメージが強かったので、危険なエリアがあることに驚きました。

それから犬!ですね。有刺鉄線が張り巡らされた柵の内側に、番犬を飼っているうちがけっこうあって、その犬達がかなり獰猛に教育されているんですよ。怖い顔をした犬ばっかりです。そんな、ゴールデンレトリバーとか、ミニチュアダックスフンドとか、ポメラニアンとか、そんなんじゃないですよ!ボクサーとか、ドーベルマンとか、またはハウンド系の犬です。それが、牙をむき出しにして吠えかかってくるわけですよ、柵の隙間から。あ〜怖かった。

あ〜怖かったで終わればいいのですが、実は一匹、柵を飛び越える技を覚えた非常識なハウンドがおりまして、そいつが道へ飛び出して来て、ただサンドウィッチを買いにいきたいだけの何の罪もないおばちゃんに襲いかかってくるんですよ!!!相手は犬ですけれど、本気で戦いましたね。放し飼いの犬が、牙をむいて吠えかかってくるんですから。こっちもマジですよ。久々に、本気になって闘いました。逃げれば後ろから飛びかかってくるだろうし、でも、走り抜けようとすれば正面から噛み付かれるだろうし、そうこうしているうちに、よだれを垂らした犬が、足元に飛びかかってくる〜〜〜!!!!!ここで、おばちゃんの一発目の靴底キックが、犬の鼻先をヒット。知ってましたか?犬って鼻を打たれると痛がるんです。たまたま命中したから良かったですが、ハズしていたら足首に噛み付かれて万事休すだったと思います。危なかったです。鼻を打たれて相手がひるんだうちに、おばちゃんは一旦後ろへ退散。犬が柵の向こう側へ戻った瞬間を見計らって、次はダッシュで道を通り抜けました。はぁ〜〜、助かった〜〜〜。

サンドイッチを買いに行くのも命がけです。それに帰り道はまた、あの同じ道を通らなくては行けないわけですから最悪です。しかも、周辺の家もいっぱい犬を飼ってるんですよ・・・。もう、バハマ嫌だよぉ。(泣)サンドウィッチを食べながら、どうにか別のルートで宿に戻れないか考えましたが、ここは車社会のバハマ、歩道が整備されておらず、別ルートだと今度は猛スピードで走ってくる車が危ない・・・。迷っているうちに日が暮れてきまして、しかし暗くなると次は、治安の悪さがリスクになります。食べかけのホットサンドを紙に包み、来た道を歩き始めると、うわ、またアイツが出て来た!!!!!さっき蹴飛ばしたハウンドです。今度こそはと牙をむくハウンド。なんならもう一発見舞ってやりましょか、と靴底を地面に叩き付け、威嚇するおばちゃん。(本当は、泣きたいくらい怖かったです) でも、ハウンドの牙の間から垂れるヨダレを見た次の瞬間には、恐怖で隣の家に駆け込んでました。「あなたの隣のうちの犬が怖いんです!なんとかして下さい!!」と。
すると、巨漢のおじさんが助け舟を出してくれました。犬が追ってこないところまで、一緒に歩いてくれたんです。あ〜、おじさん、ありがと〜。そして、おじさんは言いました。
「先週、通行人が咬まれて問題になったばっかりなんだ。あれだけ言っておいたのに、まだ柵を直してない。まったく困ったもんだよ」
「困ったどころの話じゃないっすよぉ!!まったくよぉ!!(泣)」
でもサンドウィッチは無事でした。

上記が、おばちゃんのバハマでの思い出です。犬と戦ったのは初めてでした。蹴飛ばしたのも初めて。

じゃあ、何のためにバハマへ行ったのか?というと、「もう、バハマへは行かなくていい!」ということを確かめに行ったんだと思いますね。(笑)おそらく読者の多くは、バカじゃないの?と思われたと思います。でも実は「行かなくていい国」を知るのって、結構いい経験だと思うんです。

というのも今回の旅の途中、同じ旅仲間たちと、こんな会話をしたことがあったから。
旅をすると、『人生に必要ない』ことがいろいろ分かる。やらなくてもいいこと。行かなくてもいい場所。手に入れなくてもいいもの。そういうものがだんだん分かってくる」と。

私たちは子どものころから、学校や家庭で、「何をやりたいか」「どこに行きたいか」「何を手に入れたいか」と聞かれて育ちます。社会人になってからもそうです。例えば自己啓発セミナーに行っても、多くの場合、「何をやりたくない?」「どこに行きたくない?」「何が欲しくない?」とは聞かれません。

でも、実は「自分に必要ないこと」を知るのって、結構いいことだと思うんですよね。あれもしなくちゃ、これも欲しい、あそこもいかなきゃ、と私たちが思っているものの大半は、実は全然自分には必要ないものだったりするから。でもとりあえず経験してみないことには、「本当は必要ないもの」って意外と分からないんですよね。バハマも、なんだか行きたくなったんです。海や食べ物の写真を見てたら、行きたくなって行ったんですけれど、でも行ってみたら「やっぱり自分は山や街のほうが好きだし、こういうタイプのリゾートは楽しめないな」と分かりました。スッキリです。

充実満喫の旅も旅だけど、こういう「もう来なくていいわ」と分かる旅も、それはそれでいいんじゃないでしょうか?

ではまた、ごきげんよう。
安希

追伸:バハマで一つ面白かったのは、乗り合いバスのお金を渡す時に、お札(一ドル札)を、ちっちゃーく丸める習慣(というか癖?)があること。なぜかカチカチになるまで折り畳むんです。で、受け取った運転手は、まるで知恵の輪を解くかのような手つきで、運転しながら『お札開き』に熱中します。なぜでしょう?

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1件のコメント

  1. 安希さん!すみません。面白かったです…。でも本当にご無事で何よりでした。犬と戦うのって本当に危険ですからね。私も似たような経験があるので、すごい勇気だなと思いました。バハマの犬怖いっす。

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