211.北朝鮮に行ってきました。 国家体制編1 

皆さま、こんにちは。
安希のレポート北朝鮮編、年を越す前に片付けたい!という一心で、部屋の大片付けをやりながら、並行してブログを書いています。

準備編、市内編ときて、最後の国家体制編では、ガイドさんとの不思議な会話から推測する北朝鮮の国家体制について。結論から言うと、何も分かりませんでした。(笑)でも、ガイドさんとは2.5日間ず~っと一緒だったわけで、加えて移動中はずっとベンツの中ですから、(他にすることもなくて)いろんな話をしました。面白い話もたくさんあったし、ツッコミどころもありましたが、ガイドさんは本当に国際社会の事情に詳しくて、久々にとても興味深い会話でした。

今回の旅行のハイライトを挙げるなら、1.ガイドさんとの会話(特に板門店までの往復4時間は、車の中でず~っとしゃべっていただけでしたが、この時が一番楽しかった)、2.往復の列車。あとは想定内というか、お決まりのコースをぐるぐる回るだけで、あまり面白くはなかったです。

■ 北朝鮮は宗教の自由が認められた民主主義国家であります。

北朝鮮の人たちが、自分たちの国を「北朝鮮」と呼ばないことは知っていました。実際、ガイドさんと話をしていると、「朝鮮」あるいは「共和国」と自分の国を呼ぶので、私もそれに合わせて「朝鮮」とか「こちらの国」と言ってごまかしていたのですが、もし正式名称で呼ぶなら「朝鮮民主主義人民共和国」なんだよね、と思い、質問しました。
「この国は、朝鮮民主主義人民共和国だと思うのですが、社会主義の国ですよね?それで、どのあたりが民主主義なんですか?」

ガイドさんの説明によれば、北朝鮮にはいくつかの政党があり、選挙によって代議士を選ぶそうです。議員数は六百二十名くらい(正確な数字を忘れました)。だから民主主義の国であり、人民のための国なのだそうです。
「ちなみに、その六百数十名の代議士のうち、朝鮮労働党でない代議士は何人くらいいるんですか?」
「20人くらいいますが、少ないです。やっぱり朝鮮労働党は人気がありますから」
(政党は複数あるようですが、全部根っこは同じです)

一応、形式的には「選挙をやっているので民主主義」だし、「信仰の自由があるので、クリスチャンもいます」とのことです。平壌市内にも教会がありました。社会主義だった旧ソ連も、共産主義の中国も、宗教は弾圧してきましたが、北朝鮮は表向きには「弾圧していない」のだそうです。
金一族の三代にわたる世襲は、民衆が自由に選んだ結果だったんですね・・・はぁ・・・そうなんですか・・・なるほどねぇ・・・。北朝鮮国内での宗教の扱いについては、映画『クロッシング』が参考になるかと思います。

■ 『永遠の』セールスマン

あれこれ話をしているうちに、金正恩を話題にしたいな、と思い始めました。でも、どうやって話を切り出せばいいかが分からない。金日成主席、金正日総書記は分かるけど、息子の正恩のことを何と呼べばいいのかを、おばちゃんは知らなかったわけです。ガイドは、金日成と金正日について語る時は、絶対に主席総書記まできちんと付けて呼んでいました。そんな状況下で、まさか「あの~、息子さんのことですけど」とか、「正恩さんのことですけれど」などと言うわけにはいかない。そこで、おばちゃんはまず、「若い指導者の方のことですけれども、えっと、その指導者さんのことは何とお呼びすればよろしいの?」と、最初に訊ねました。
「はい、金正恩第一書記です。第一書記、といいます」
「なるほど。それにしても、興味深いですね。つまりその~、この国の国家主席は、もうずっと昔に亡くなられているわけですよね・・・」
「はい、そうです。ですから、去年、金正日総書記が逝去されて、その後、ちょうど今年の春に、金日成主席を『永遠の国家主席』、また金正日総書記を『永遠の総書記』とすることに決定しました。『永遠の』がつきます」
ということは、金正恩第一書記がいつか逝去あそばされますと、『永遠の第一書記』となり、笑うセールスマンの銅像がもう一個増えると・・・。

ただ、ガイドさんも「金正恩第一書記」については、長くて言いづらいのか、慣れていないのか、呼び方が結構あいまいでした。「正恩指導者が」とか、「今度の指導者が」というような感じで、「金正恩第一書記」という言葉が、まだ根付いていない印象でした。

■ 聞きたいのは私のほうです。

金正恩の話をしていた時のこと。おばちゃんが、「それにしても、新しい指導者はまだお若いですよね」と呟くと、ガイドが数秒間沈黙。そして、「彼は、何歳ですか?」と、ふっとした感じで(呟くように)訊いてきたのです。えっ?あなたの国の指導者でしょうが、知りたいのは私のほうじゃ。と思いましたが、「・・・28か、29歳じゃないですかね?」と、つぶやく様に返しました。

どうしてそんなこと、私に訊くんだろう・・・?

■ 正男さんのこと、話したいんだけどなぁ。

金正恩の年齢に関する会話が、なんだか変だったので、「もしかして、よくないことを言ってしまったのかしら?」と思い、その後しばらくは金正恩の話はしないようにしていました。「彼は、何歳ですか?」という質問の意味は、二通りの取り方ができます。1.外部の人間が金正恩のことをどれくらい正確に知っているかを試していた。2.彼は本当に、正恩の年齢を知らせれていなかった。
金正日が死ぬ少し前まで、金正恩のことは内外の人間にとって全くの秘密でした。彼は言わば、突然現われてきた人物です。だからもしかすると、正恩に関する情報は、あまり一般公開されていないのかも?などと考えてみたり。父親の金正日のことも、いろいろ秘密が多かったそうですしね。そうなると、彼が三男坊であることや、上の二人の存在(特に長男の正男!)のことは、知ってはいけないことなのかもしれない・・・など、ついいろいろと考えてしまいました。 (センシティブな話をして、牢屋に入れられても困るしね)

そこで、いきなり正男の話をするのはよくないと思い、まずは正哲のことをイノセントに訊いてみることにしました。
年齢の話が出た翌日、車での移動中に政治の話が出て、そのあとやや沈黙があってから、おばちゃんは、ぽわ~っと宙を眺めながら、話を切り出しました。
「そう言えば~、新しい指導者には、確かお兄様がいらっしゃいましたかね・・・。2歳年上のお兄さん。え~っと、ジョンチョルさん? えっ~と、その方もあの、政治家さんですか?朝鮮労働党の・・・」
するとガイドは、フンと鼻を鳴らして苦笑いを浮かべ「あぁ、あれは・・・」と吐き捨てるように言ったきり沈黙。お兄さん「あれ」呼ばわりですねぇ・・・。ふむ・・・。そしてガイドは沈黙したまま、口を開こうとしない。お兄さんの話は、訊かれたくなさそうだったので、沈黙を敢えて破ってまでは質問せず(おばちゃんはジャーナリストじゃないからね。ただ楽しく旅行がしたいだけの観光客ですから!)、しばらく沈黙したあと、他の話題に移りました。とてもじゃないですが、正男さんについて楽しく語り合えるような雰囲気ではなかったです。

若き指導者の正恩第一書記。世襲3代目で、国際社会から孤立し、しかも身内(兄弟)にいろいろ問題があるとなると、この条件下で体制を維持していくのは、やっぱり難しいだろうな・・・。

眠くなってきたので、続きはまた明日。
年内に書き終わりますよーに。祈。(笑)

ではまた、ごきげんよう。

安希

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